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アダルトチルドレン

新しい”私”に出会って行く

アダルトチルドレン   2022/02/24 (木)  7:13 PM

先日、臨床心理士の研修会があった時「自分、随分と変わったな~」って思う出来事がありました。

 

毎回ズームでの研修会では、グループディスカッションがあるのです。近頃はだいぶこのグループディスカッションには慣れて来て、アレルギー反応は無くなって来ました。

 

グループ分けがされて「シーン・・・」って感じだったので、また司会を担当しました。

 

ちょっと緊張するけれど、それぞれの先生方のお話や意見をまとめながらやっている自分に驚きました。

 

頭の中では、「私は集団が苦手なはず」って思っているけれど、自然と話をしている自分に驚いたのでした。

 

昔は集団が大の苦手でした。

昔の職場では飲み会があると、いつも下を向いてしまって、会話に入っていけない自分がいました。

 

とりあえず目の前の魚を一生懸命に突いていると、上司から「魚の食べ方をよく知っているね」と褒められた事がありました。

 

内心「違うんですって、ただこの集団の中にいると恐怖で固まってしまうから、目の前の魚を突いているだけです」って思っていたのでした。そして私の中で強固に「集団が苦手な孤独な自分」っていうのが作られてしまったのかも知れません。

 

あれから随分と時間が経過しましたが、自分の思っている事が、考えるまでもなく言葉として出る感じに回復をして来ました。頭で信じていた自分と、実際の素の自分とは、かけ離れているのだなって実感するのでした。

 

トラウマや暗示によって、様々なアダルトチルドレン特有の問題が作られてしまっていた。

 

実際に回復の過程の中で、経験から「あれ?違うかも知れない」っていう風に、修正修正して行くうちに、新しい自分の特性が再び作って行く不思議というものを経験している感じがあります。

 

機能不全家族の中で育つアダルトチルドレンの問題というのは、上の世代からの影響というのは色濃く受けるように実感します。

 

「自分の孤独と疎外感というのは、どうして作られたのかな?」って振り返ると、興味深いなと感じます。

 

私を否定し続けて来た父親の影響、それによってそのままの自分を認める事が出来なくなった。

 

否定されていると、自分が何をやってもダメ人間のような欠陥人間っていう風に信じる展開となってしまっていたかも知れません。

 

だけど「じゃあどうして父親は私を否定し続けたのか?」って思うのです。

それってある意味、父自身が自信がなくて自分を認める事ができない人だったからなのですよね。子供に自分の受け入れたくない姿を映し、そしてその姿を否定する事で自分の弱さを見なくて済んでいた。

 

力を持っている幻想に浸れたのかもしません。

 

そんな父親の入れた幻想の支配から解放されてみて、自分を取り巻く世界を眺めてみると、当初感じていたネガティブな自分は影を潜めて、色々な要素のある自分を発見して行くようになったのでした。

 

上の世代の苦しみを背負う、そしてそれによって生きづらくなっていたことに気がついたのでした。アダルトチルドレンの回復というのは、新しい自分に出会って行く事なのかも知れません。

 

●ご興味のある方はこちらからご予約を頂けます。

 

 

【執筆者情報】

 大塚  静子

 

資格

  • 臨床心理士(NO:18162)
  • FAP療法上級資格取得

 

所属学会

  • 日本臨床心理学会
  • 日本ブリーフサイコセラピー学会
  • 国際トラウマティックストレス学会
     (International Society for Traumatic Stress Studies)

 

経歴

  • 2005年 アライアント国際大学/カリフォルニア臨床心理大学院 臨床心理学
    修士課程卒業
  • 2005年7月 アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックにて依存症治療に携わる。
  • 2009年7月 アダルト・チルドレン第一人者の斎藤 学先生がやっておられるIFF・CIAP相談室勤務。家族臨床、トラウマ治療について研鑽を積む。
  • 2014年7月 横浜にてカウンセリングルーム・グロース設立。
  • 2015年4月 浦和大学 総合福祉学部 非常勤講師 「心理療法」,「精神保健学」担当

 

研究実績

研究実績はこちらをご参照下さい

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