新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の対応に心が疲れていませんか?
このような状況下ではトラブルや不安感を抱えるのは当然の事と言えるでしょう。「コロナウィルスに負けないしなやかな心」を取り戻すため、心身の健康をどう維持して行くか等について述べさせて頂きたいと思います。
新型コロナウイルス(COVID-19)は2019年末から中国の武漢から発生したウイルスです。中国・武漢から世界各国に感染が広がり、今現在でも感染者数やそれによる死亡者数が増えている状況です。
●症状
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状は、軽症の場合と重症化した場合に分けることができます。初期症状では軽症で、発熱や咳などが長引く(1週間前後)が多く、強いだるさや倦怠感を訴えることが特徴との事です。嗅覚・味覚障害が生じることがあります。
感染しても軽症であったり、治る例も多いですが、季節性インフルエンザと比べ、重症化するリスクが高いと考えられます。重症化すると肺炎となり、 死亡例も確認されているとの事です。特にご高齢の方や基礎疾患のある方は重症化しやすい可能性が考えられます。
●感染について
新型コロナウィルスの感染は「飛沫感染」と「接触感染」の2つのタイプがあります。空気感染は起 きていないと考えられていますが、閉鎖した空間・近距離での多人数の会話 等には注意が必要です。
クラスターと呼ばれる集団感染が問題となっており、3密(密集、密接、密閉)で起こりやすいと言われています。
<飛沫感染>
感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つば など)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染するものを言います。
<接触感染>
感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、自らの手で周りの物に触れると感染者のウイルスが付きます。
未感染者がその部分に接触すると感染者のウイルスが未感染者の手に付着し、感染者に直接接触しなくても感染します。 (例:電車やバスのつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり等)
●予防
新型コロナウィルス(COVID-19)に対する予防として、こまめな手洗い、3つの密(密集、密接、密室)を避ける、帰省・旅行を控える、人が集まる行楽地にいかない、買い物は少人数で空いている時に行く等の点が言われています。
●不安感
新型コロナウィルスの問題によって「感染してしまうのではないか?」とか「この先大丈夫だろうか?」という不安感や恐怖感を抱えてしまうかもしれません。また外出自粛の中、人との交流が制限され、より一層、孤独感や不安を感じやすくなっている場合もあるかもしれません。
これらの状況は、新型コロナウィルス(COVID-19)が広がっている状況では、当然の感情と言えるでしょう。むしろこれらの不安感があるからこそ、ご自分の健康を守るべく的確に行動する事ができるのです。
しかし新型コロナウィルスへの不安が過度に高くなってしまうと、日常生活に不具合が生じる場合もあるかもしれません。例えばこの状況に将来を過度に悲観し絶望感に苛まれたり、外に出る事が怖くなって一切外出が出来なくなったり、不眠が何日も続いたり等です。このように不安が極度に高くなってしまう事で、ご自分を的確に守っていく行動が取りにくくなってしまう事があるかもしれません。
不安が極度に高くなってしまった状態として、不眠、パニック発作、動悸、過呼吸、強迫行為(手洗いが止まらない)、強迫観念(ウィルスや菌への不安が頭から離れない)、回避(外に出られない)等があります。このようにあまりにも不安が強くなり、症状が出て生活に支障が出て来る場合はカウンセリング等のアプローチによって楽なって行かれます。
極度の不安傾向の背景には、幼少期からのトラウマの問題が隠れている場合もあります。今現在の様々なストレス状況に対し幼少期のトラウマの恐怖が刺激されてしまうのです。幼少期のトラウマを抱えていますと、大人の感覚でしたら「不安レベル」で流せる状況が、過去のトラウマが刺激されて強い恐怖に襲われてしまうのです。その結果、的確に状況に対応する事が難しくなってしまうのです。それらの問題は、過去のトラウマが原因となり不安や恐怖に揺さぶられている状態が考えられます。
当相談室では、初回面接でお客様の家族的背景や幼少期からのお話を丁寧に伺いさせて頂き、的確に不安感の原因の元となる問題について短期間に安全な形でFAP療法を用いアプローチさせて頂きます。
●依存症(酒、食べ物、ゲーム、買い物)
新型コロナウィルスの感染によるメディアを含めて様々な情報が日々流れています。そして日常生活や職場環境において、外出自粛の中で不自由を強いられる場面が多く出て来ております。健康面、経済面、将来への不安や孤独感を感じるのは当然の事と言えます。
それらの不安感や孤独感を、お酒や食べ物等の依存の対象物で落ち着かせる悪循環に入る場合があります。東日本大震災の時も、アルコール問題が浮上した経緯がありました。このように不安感や孤独感、依存症問題は密接に関係していると言えるでしょう。
ある意味一時的には依存の対象物は、心のバランスを取るための方法だったかもしれません。孤独感を感じお酒を飲む事で、気持ちが落ち着いた事もあったかもしれません。しかしそれらが習慣化してしまいますと、依存の対象物(お酒、食べ物、ゲーム等)に依存してしまう場合もあります。
この状況が段々とエスカレートして行きますと、様々な依存症にまつわる問題が浮上して来てしまう場合があります。例えば酒量が増え、家族への暴言暴力が発生し家族関係が悪化してしまう。不安の解消の為に高額な買い物にふけってしまって経済面でご自分を追い込んでしまう等の問題が出て来てしまいます。
この時期は、本来であれば周りの人間関係や状況を安定化しながら協力していくべき時だけれども、依存の対象物に耽溺する事で、逆にご自分を更に追い込んでしまうのです。
カウンセリングでは根底に抱えていらっしゃる「孤独感」、「不安感」等についてFAP療法を用い短期間に緩和させて頂きます。それによって周りの環境に対し過度に揺さぶられる事なく、淡々とご自分の感覚で様々な状況に対処できるようになられます。
コロナウィルス問題に対処するべく、周りの人と協力しながら着々とご自分の足場を固めて行けるようになられます。
●家庭内暴力
日々の生活ではコロナウィルスに対するストレスや不安感を抱え、また経済状況や将来の不安に直面させられている状況があります。それらのストレスや不安感を抱えていますと、そのストレスの行き場は家族メンバーへの暴力や暴言、虐待という形で発生して来る事は良くございます。
また外出自粛によって普段はそれぞれバラバラで生活している家族メンバーが、長時間家庭の中で一緒の時間と空間を過ごさねばならなくなっています。バラバラだからこそ距離感がとれていた関係性が、一緒に過ごす事でバランスを崩し、これまで家庭の中で隠蔽されていた問題や浮上して来る事もあります。
本来だったら家族メンバーに優しくし互いに協力しあって、この状況を越えて行きたいのだけれど、コロナウィルスによる相当なストレスや外出自粛の状況によって、ストレスや怒りが大切な存在である家族メンバーに向けられてしまうのです。大方そのストレスは子供の立場が請け負ってしまうのです。その結果、子供の「問題行動」という形で、子供の心のSOSが発信される事もあります。
当相談室は「家族」を専門とした相談室です。コロナウィルスのストレス状況下においても、本来ある「心のしなやかさ」を取り戻し、家族メンバーが互いに「力」を合わせて乗り越えて行ける家族関係の構築をサポートさせて頂きたく存じます。
新型コロナウィルス(COVID-19)による日常生活や環境の急激な変化の中で知らず知らずに緊張状態が続いているかもしれません。このような時にはイライラ、不安も高くなってしまうのは当然と言えるでしょう。知らず知らず心や体に様々な不調が起こる可能性があります。
<心理面>
抑うつ感、不安感、焦り、イライラ、緊張感、集中できない、意欲が出ない、飲酒量の増加
<体調面>
不眠、仮眠、疲れが取れない、頭痛、腰痛、肩こり、体の痛み、めまい
不安感をセルフケアする習慣を身につける事で、ご自分が楽な状態を維持しこの時期を越えていく事は可能です。以下に不安への対処法をいくつかご紹介致します。日常の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
●正しい情報を得る
このような不安が蔓延している状況ですと、デマ等が起こりやすくなります。現にマスクを作るための紙が必要になりトイレットペーパーが無くなるというデマがありました。それによって不安が更に増幅されてしまって、本来必要な行動が取りにくくなってしまいます。ですので正確な情報を得る事は、心の安定をはかる上でも非常に大切な事と言えるでしょう。厚生労働省HPや感染症専門家からの情報を元に対応して行きましょう。
●運動をする
季節は段々と暖かくなって来ました。公園では新緑が美しい季節となりました。人が混雑しない公園に行って、新緑を楽しみながら公園を散歩したりジョギングをなさるのも良いかもしれません。有酸素運動や日光に当たる事は、不安感を緩和させる作用があると言われています。またお家の中で筋トレをしていくのも良いかもしれません。
●お家を心地よい空間にする
この時期だからこそ、あえてご自分を労ってあげ、お家の中で”私”にとって楽しい事を意識的にしてみるのも良いかもしれません。
お家で過ごす時間が長くなり、外に出られないという制限はありますが、家の中で観たかったDVDを観る。免疫力アップの為、美味しい料理を作って食事の時間を楽しむ。好きな入浴剤を買ってお風呂のリラックスタイムを楽しむ。ガーデニングを楽しむ。部屋の中にお花を飾って気持ちが安らぐ様、あえて心がけてみるの良いかもしれません。
こんな時だからこそ、お家がご自分の素敵な居場所となるよう様々な工夫をされると、お家がとっても心地良いシェルターとなるでしょう。
●リラクゼーション
リラクゼーションは心身の緊張や不安をやわらげることができます。
以下にいくつかのリラクゼーション法をご紹介致します。
<呼吸法①>
1)仰向けに寝てお腹に小さい本をのせる。
2)息を吸う時は本が持ち上がる様に吸う。
3)吐く時は本が下がる様に心がけければいい。
(1~3を10回繰り返す)
<呼吸法②>
1)息をたっぷり吸って、そのまま4秒から5秒止める。
2)ゆっくりと6秒から8秒かけて吐き出す。
3)吐き終わったら再び吸い込む。できる限り深くすい4、5秒止めてからゆっくりと吐く。
(1~3を10回繰り返す)
<自律訓練法>
1)手を膝の上に乗せる。
2)ぼんやりと意識を手のひらと足の裏に置き、それらの感覚を感じる。
3)それらの感覚を感じながら「気持ちがとても落ち着いている」「両腕・両足が重くて温かい、重くて温かい」を2~3分繰り返す。
コロナウィルス感染症に対する不安は、体の健康、心の健康、人間関係、仕事や経済面など様々な面での影響を及ぼしていると考えられます。このような事態の中で、それらの不安を抱えてしまうことは当然のことと言えます。そしてそれらの不安によって依存症の問題に発展してしまう可能性も考えられます。
本来であったら、この時期はご自分の本来ある力を最大限に使って、危機に備えてご自分と家族を守るべき時期と考えられます。しかし不安による影響で、その力が使いにくくなってしまっている事も往々にしてあります。
ご来室されるクライアントさんは、当初は様々な問題を抱えご来室されておられます。不安傾向が高く、様々なストレスによって大きく気持ちが揺さぶられたり、依存の対象物でその感情を落ち着かせる行動が止まらないということも良くあります。
しかし彼らの回復された姿を拝見しますと、どんな状況であっても淡々と冷静に目の前にことを良く観察し、ご自分にできることを取り組み日常生活を楽しめるという変化を面接場面で拝見しました。
ご自分の本来あるしなやかな心で、このコロナウィルスの時期を淡々と日常を楽しみながら過ごしておられるのです。そして家族や周りの人との調和と一体感を持ちながら、この問題をうまく対処しておられます。
当相談室では短期に効果を示すことができるFAP療法を用い、新型コロナウィルスによる不安やうつ状態についてご提案させて頂きます。不安や混乱からくる感情を落ち着かせるために、お酒や薬や食べ物などに依存してしまう行動についても対応させて頂きます。
皆様の本来お持ちでいらっしゃる「コロナウィルスに負けない、しなやかな心を取り戻す」べく誠心誠意サポートさせて頂きたく存じます。