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対人恐怖症(社会不安障害)

対人恐怖症
(社会不安障害)とは

対人恐怖症は、対人関係での過度の緊張や不安によって、赤面、動悸、めまい、震え、発汗、頭痛といった自律神経系の暴走を抑制できない症状によって、学校や職場に行けなくなるなどの日常生活を困難にしてしまいます。 

 

具体的には、スピーチやプレゼンテーション、教師からの質問に答えたりする際に会話ができない。公衆トイレで後ろに人が待っていると排尿困難になるなどの場面があげられます。  

 

DMS-5(精神疾患の分類と診断の手引)の中で不安症群/不安障害群の章に分類されている社会不安障害に該当しますが、DMS-Ⅳの付録Ⅰでは、日本の「恥」の文化特有の症状として「Taijin Kyofushou」という言葉は世界的に知られて 「この症候群は、その人物の身体、その一部またはその機能が、外見、臭い、表情、しぐさなどによって、他の人を不快にさせ、当惑させ攻撃するという強い恐怖のこと」(DMS-Ⅳ-TR  付録Ⅰ 840頁)と定義されています。

対人恐怖症
(社会不安障害)の特徴  

他者にある行為を見られることによって臨床的に著しい不安があり、回避行動により正常な日常生活、学業や職場に問題が生じます。 こどもの場合は、泣く、癇癪、しがみつく、緘黙、登校拒否によって、年齢相応の社会活動が困難となります。 反復性の予期しないパニック発作がないのに社会参加を回避していることが特徴です。  

  

有病率  

3~13%といわれていますが、「恥」を文化の基盤とする日本では軽度の方も含めるともっと多いと予測されます。  

  

経過  

 10代半ばで小児期に人見知り等のかたちで現れます。発症は潜伏的であったり、強いストレスによって突発的であったりします。  

  

対人恐怖症(社会不安障害)を伴う疾患  

<アルコール依存症>

アルコールで過度の緊張を下げて恐怖を麻痺させたまま、社会活動を続けざるを得なかったために依存症に陥るケースがあります。  

  

<うつ病>

他者への過剰な罪悪感(欠勤続きで職場で迷惑をかけてしまったなど)でひきこもりってしまう事が長期化し、社会活動に参加できなくなってしまうケースがあります。

  

<強迫神経症>

手洗いやガスの元栓の確認といった行動を過剰に繰り返すことがやめられず、その完璧で几帳面な傾向が対人関係を回避させてしまいます。  

  

対人恐怖症(社会不安障害)と類似した他の疾患  

<広場恐怖症を伴うパニック障害>  

 社会的状況(人ごみや職場、電車内)に限らずパニック発作が繰り返されますが、対人恐怖症状(社会不安障害)との違いは、パニック障害の場合は信頼できる同伴者といることを好むことです。対人恐怖症状(社会不安障害)の場合は、一人でいるときはパニックになりません。また、前者と後者が共存する場合の診断もあります。  

  

<分離不安障害> 

対人恐怖症(社会不安障害)との決定的な違いは、外(社会)では不安で恐怖さえ感じていますが、分離不安障害の場合は家の中では落ち着いています。 対人恐怖症状(社会不安障害)の場合は、たとえ家であっても対人関係に不安を感じています。  

  

<全般性不安障害>  

全般性不安障害は特定の対象への恐怖症のことで、たとえば採血の時に気を失ってしまうことに対して、他者がそのことをどう思おうと気にしませんが、 対人恐怖症(社会不安障害)の場合は、他人の評価を受ける様な状況では強い不安や恐怖をおぼえる場合があります。  

  

<広汎性発達障害及びシゾイドパーソナリティ障害>  

 広汎性発達障害及びシゾイドパーソナリティ障害は、人間関係に関心を持たない傾向がありますが、対人恐怖症状(社会不安障害)の場合は、よく知っている人との対人関係(親、親友)に関心を持つ能力があります。  

  

<回避性パーソナリティ障害>  

 自己評価が低く、他者からの評価を恐れたり、過剰な羞恥心を感じたりする点で対人恐怖症状(社会不安障害)と非常よく似ているかもしれません。 対人恐怖症(社会不安障害)との違いは、ある他者から好かれていることに確信が持てれば人間関係が成立することです。  

 

対人恐怖症(社会不安障害)のさまざま治療法と問題点 

対人恐怖症の治療に以下のような治療法を折衷いながら取り組むことで、効果を期待できるかもしれませんが、以下のような問題点があるかもしれません。

  

・薬物療法

薬物療法では、ベンゾジアゼピン系や脳内セロトニン系のバランスをととのえる抗不安薬やβ遮断薬、SSRI(選択的セロトニン阻害剤)を服用することで、 対人恐怖症状(社会不安障害)の症状を抑えますが、その服用を継続していかなければ効果の発揮されない場合もあります。  

  

・精神分析的アプローチ  

クライエントさんとカウンセラー間に生じる転移の分析や、対人恐怖にまつわる自己分析に至るまでの面接回数には莫大な時間と費用を要してしまうかも知れません。

  

・認知療法や行動療法  

 認知療法による不安や恐怖への思考過程の修正、行動療法のスモールステップなアプローチにより負の状態(人が怖い)を徐々に馴化して環境に溶け込めるようにする方法は、カウンセラーとクライエントさんとの信頼関係からはじまり、不安や恐怖の程度をチェックしたり、クライエントさんにとって不快である行動を回避させないような約束や課題、お願いをしたりと、さながら夏休みの絵日記や宿題のような負担が多々あるかも知れません。  

  

FAP療法

上記の様な治療時間が長くなったり、面接での負担が掛かってしまう等の問題をクリアし、短期間で楽に対人恐怖症の問題から解放されていく事をご提案させて頂くのがFAP療法であります。

 

FAP療法で治療をご提案させて頂く事で、対人恐怖症の根底にある問題について苦痛を伴わない形でアプローチしていく事が可能となります。対人恐怖症の背景には様々な要因が絡み合っている場合がございます。初回面接にてこれまでの状況をお伺いさせて頂き、的確に対人恐怖症の要因になっている部分について把握させて頂き、FAP療法にてご提案させて頂きます。

 

対人恐怖症(社会不安障害)の方々は他者中心の世界におられます。

「私の赤面、私の言葉、私の発汗が人を不快にしてはダメだ!」という信念は、 他者思いの精神をお持ちでいらしゃるかも知れません。けれども、こうした才能は、社会生活を回避することで完璧な状態の自己を維持したいという願望の部分でもあるかも知れません。 

 

これは到底、平凡な人達には理解不能な部分かも知れません。ある種アーティスト達が持ち合わせている純粋さに近いものを、対人恐怖症の皆様はお持ちでいらっしゃっているかもしれません。その状況を抱え生き抜いておられる事は、ものすごい精神力を備えた方々であると実感致します。

 

これは「才能」だと思われます。この「才能」をセラピストという本来の姿を映し出す”鏡”に映して頂く事で、素敵な「本来の私」の姿が改めて発見できるかも知れません。本来眠っている「力」や「才能」を発揮し、「私らしく自由に生きる」という事を、誠心誠意ご提案させて頂きたく存じます。

 

●カウンセリングをご希望の方は、こちらをご確認下さいませ。