FAP療法, アダルトチルドレン, カウンセリング, トラウマ治療, 横浜, 複雑性PTSD 2021/12/23 (木) 1:50 PM
近頃は天気が良く散歩日和だな~って感じですね。いつもの公園では富士山が綺麗に見える日が多いです。
時々私は自己研鑽のために様々なトラウマ治療に関連する論文などを読み進めています。先日、バンデアコーク先生の論文を発見しました。
「キャ~!」って感じでダウンロードをして、読み進めています。
先生はどんな研究をされているのか、ワクワクする感じで読んでいます。
読み進めていくうちに、目には見えなけれど、先生のトラウマ治療に対する姿勢が見えてきて感動しました。色々なトラウマ治療に関連する論文を読み進めていますが、著者の姿勢というモノをそれぞれの論文に感じる事があります。
バンデアコーク先生の論文を読み進めていくと、「本当の意味で幼少期のトラウマの問題を抱えている人が自由になるには何が必要で、現在どういう事が起こっているのか?」という真摯な姿勢が感じられたのでした。
トラウマ治療の世界的権威の先生でいらっしゃる。
その臨床の姿勢に「先生はやはり凄いお方なのだな」って思ったのでした。
バンデアコーク先生が主催されているTrauma Research Foundation の動画で先生は仰っておられましたが、大人時代にトラウマを負った方々と、幼少期からの発達的なトラウマを抱えている方々とのトラウマ治療は差があると仰っていました。EMDR, TFTは大人のトラウマの問題で対応するには十分だけれども、幼少期の発達的なトラウマの問題を抱えている方々には難しい側面があると仰っていました。
今回の論文では、その部分について書いておられました。薬物治療、EMDRでの治療、その他群(プラセボ)の3つの群にわけて研究を行った。
8週間の介入の後、治療直後と6ヶ月後の2つの時点でPTSDとうつ状態についての各スコアを比較し分析をされていました。
色々な分析結果が出ていました。特に興味深かったのはEMDR介入群では大人時代のトラウマ経験者群と、子供時代からのトラウマ経験者群とを分けて分析したという事です。
大人時代のトラウマ経験群では75%の人がPTSDの症状から回復し、一方子供時代のトラウマ経験群では33.3%の人が回復したというのです。そして子供時代のトラウマの問題には、EMDRでの介入は課題があると述べていました。
動画でも仰っていた、いかに発達的なトラウマの問題を抱えた人達が楽になるべく治療が必要かということなのですよね。
師匠の大嶋先生がご提唱されているFAP療法を用い、日々様々なクライアントの方々の回復される姿を拝見しています。彼らが本来お持ちでいらっしゃる「生きる力」を取り戻し自由になっていくお姿は非常に美しいなと感じています。
世界には色々なトラウマ治療があるけれど「FAP療法は優秀な療法なのです~!」って事をバンデアコーク先生の論文を読みながら、フト思うのでした。
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【執筆者情報】
大塚 静子
資格
所属学会
経歴
研究実績
研究実績はこちらをご参照下さい
【参考文献】
Bessel A. van der Kolk, M.D, et al. A Randomized Clinical Trial of Eye Movement Desensitization and Reprocessing (EMDR), Fluoxetine, and Pill Placebo in the Treatment of Posttraumatic Stress Disorder: Treatment Effects and Long-Term Maintenance .J Clin Psychiatry 2007 68:1,37-46
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