Home > スタッフブログ新着一覧 > 自己否定感とトラウマ治療

複雑性PTSD

自己否定感とトラウマ治療

複雑性PTSD   2025/01/31 (金)  9:46 AM

今日も横浜はいい天気であります。外を歩いていると陽だまりはとっても心地良い感じですね。

 

日々、様々な方々の回復されるステップを拝見しています。それぞれがそれぞれの無意識さん的なお姿になって来られて、非常に興味深いですね。

ご自分に向き合って、本当によく頑張っていらっしゃいます。

 

「自由に生きる」という時、ご自分の自尊感情という部分は大切なポイントになるなって事を感じます。

 

多くは幼少期の虐待によって、それらが傷つけられてしまい、ネガティブな学習によって「自分って良いもの」と到底感じられないという事があるかも知れません。「自己否定感」を抱えてしまうのですよね。

 

複雑性PTSDの診断基準として、3つのPTSDの症状(過覚醒、回避、再体験)、そして3つの性格傾向(対人関係の不信感、自己肯定感、感情の不安定さ)などがありますが、まさにこの「自己肯定感」の部分は、やはり幼少期のトラウマによって損なわれてしまうという事が起こってくるのかも知れません。

 

この部分は幼少期のトラウマ治療と共に、少しずつ回復していく事が考えられます。それは虐待の経験に結びついて、自分という存在を傷つけられ、軽んじられていた結果によって、自分の存在を過剰に卑下し、人としての自分を認めていく事が出来なくなっているからです。

 

トラウマからの回復と共に、損なわれてしまった自分への感覚は回復して行きます。そしてご自分を取り巻く人間関係もシフトチェンジしていく事になります。

 

トラウマの問題を抱えていますと、この自尊感情が影響を及ぼし、自己犠牲で成り立つ人間関係がベースとなってしまうのです。「私」という存在を大切に肯定出来ないから、自分を粗末に扱う関係を甘んじて受け入れてしまうのかも知れません。

 

回復と共に「私」を大切にしながら、そこから派生する心地良い人間関係を構築していくことが可能となります。そこでの人間関係によって「リスペクト」しあえる関係の中で、自尊感情もますます育って来られます。

 

そして「私って良いもの」という大切な、ご自分を慈しみ大切にする事ができるようになるのです。

 

●ご興味のある方はこちらからご予約を頂けます。

 

 

【執筆者情報】

 大塚  静子

 

資格

  • 臨床心理士(NO:18162)
  • FAP療法上級資格取得

 

所属学会

  • 日本臨床心理学会
  • 日本ブリーフサイコセラピー学会
  • 国際トラウマティックストレス学会
     (International Society for Traumatic Stress Studies)

 

経歴

  • 2005年 アライアント国際大学/カリフォルニア臨床心理大学院 臨床心理学
    修士課程卒業
  • 2005年7月 アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックにて依存症治療に携わる。
  • 2009年7月 アダルト・チルドレン第一人者の斎藤 学先生がやっておられるIFF・CIAP相談室勤務。家族臨床、トラウマ治療について研鑽を積む。
  • 2014年7月 横浜にてカウンセリングルーム・グロース設立。
  • 2015年4月 浦和大学 総合福祉学部 非常勤講師 「心理療法」,「精神保健学」担当

 

研究実績

研究実績はこちらをご参照下さい

著書 

『甦る魂』はこちらをご参照下さい

コメントは受け付けていません。

トラックバックURL

https://shizuko-o.com/kanri/wp-trackback.php?p=7859

ページトップへ戻る