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アダルトチルドレン

”私”を守る境界線

アダルトチルドレン   2025/04/13 (日)  12:49 PM

庭の方ではじゃがいもが発芽をしておりました。ちょうど芽が出ていたじゃがいもがあり、いいタイミングで植え付けをする事ができました。

 

じゃがいもは葉っぱが青々としていて、眺めていても癒される感じで一石二鳥な感じです。そら豆の方はお花がいっぱい咲いています。今年は2種類のそら豆を植えました。お花の色が若干異なっていて面白いな~って事を思うのでした。

 

日々、様々な方々の回復される姿を拝見しています。それぞれがそれぞれの、本来の姿に戻っていかれていらっしゃるなって事を感じます。

 

私は時々、海外でご活躍されている臨床家の方々のユウチューブを聴いたりしています。非常に興味深いのですが、トラウマ治療の臨床家だったりする方々は、ご自分の幼少期のトラウマをオープンにしながらお話をされていらっしゃる方が多く「ほ~!」ってことを感じます。

 

カナダの依存症の精神科医でいらっしゃるガボ・マテ先生は依存症の当事者でいらっしゃいます。数々の本を執筆されて依存症の臨床活動にも積極的になされています。

 

戦争時代にお生まれになり、その渦中の中で母親から自身の出生を喜ばれなかった。その戦下の中、母親はご自身を人に引き渡し去ってしまった。そんなトラウマを抱えていらしゃるとの事でした。

 

だから先生は「人から必要とされる事を求める人生」を歩んで来たとおっしゃっています。医師としての道を選んだのは、母親から捨てられたトラウマから大きく影響を受けていると語っていました。

 

そんなトラウマを抱えて生き抜いて来られた先生ですが、お年は80歳になられると聞いた時「先生は人生の勝者だな」って事を感じながら、同じトラウマサバイバーとして臨床家として「先生のようにありたいな」って事をふと思ったのでした。

 

ガボ・マテ先生は、「ヘルシーアンガー」という言葉を用い、人との境界線についてお話をされていました。人は自分の境界線を守るための適切な怒り(ヘルシーアンガー)があるというのです。

 

「怒り」というのは、また別の側面ではグルグルと頭を支配して時に人を傷つける怒りもあったりするかもしれません。

 

幼少期のトラウマの問題を抱えてしまう時、この適切に「怒り」を表現してよからぬ人達から適度な距離を取るという事が難しくなってしまう事があります。

 

世の中には色々な人がいるかも知れません。その中でご自分の嗅覚を働かせ「ムムム!」って脅威を感じたり、違和感を感じた時、「それはおかしい~!」って感じで、ご自分を守るべく「怒り」を感じ、行動に移すという事が大切となってきます。

 

「自由に生きる」という時、ご自分の本来の力を発揮していくには、この時にこの「ヘルシーアンガー」を適切に活性化させながら、適切なタイミングでいい塩梅で守っていく事が大切となってきます。

 

回復と共に、皆様、いいタイミングでいい塩梅でご自分を守っていく事ができるようになられます。そしてご自分が心地良い環境を整えながら、自由に生きていかれるようになります。

 

自由に広い世界を生きていかれるようになるのです。

 

●ご興味のある方はこちらからご予約を頂けます。

 

 

【執筆者情報】

 大塚  静子

 

資格

  • 臨床心理士(NO:18162)
  • FAP療法上級資格取得

 

所属学会

  • 日本臨床心理学会
  • 日本ブリーフサイコセラピー学会
  • 国際トラウマティックストレス学会
     (International Society for Traumatic Stress Studies)

 

経歴

  • 2005年 アライアント国際大学/カリフォルニア臨床心理大学院 臨床心理学
    修士課程卒業
  • 2005年7月 アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックにて依存症治療に携わる。
  • 2009年7月 アダルト・チルドレン第一人者の斎藤 学先生がやっておられるIFF・CIAP相談室勤務。家族臨床、トラウマ治療について研鑽を積む。
  • 2014年7月 横浜にてカウンセリングルーム・グロース設立。
  • 2015年4月 浦和大学 総合福祉学部 非常勤講師 「心理療法」,「精神保健学」担当

 

研究実績

研究実績はこちらをご参照下さい

著書 

『甦る魂』はこちらをご参照下さい

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