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複雑性PTSD

”私”らしい未来を作るトラウマ治療

複雑性PTSD   2022/08/26 (金)  10:10 AM

今年のゴーヤはかなりできている感じです。まだまだ次から次へと花が咲き、実をつけている感じです。1株しか植えていないのですが、広い土に植えていくと、こんな風に元気になって行くのですね。

 

日々、様々な方々の回復される姿を拝見しています。幼少期のトラウマの問題を抱え、それゆえに生きて行く上で様々な問題や症状を抱えてしまっている場合が多く感じられます。

 

複雑性PTSD問題とリンクする部分があるなと、ご来室された方々の状況に感じます。複雑性PTSDとは以下の状態をさします。

 

 

複雑性 PTSDは最も一般的に、逃れることが困難もしくは不可能な状況で、長期間・反復的に、著しい脅威や恐怖をもたらす出来事に曝露された後に出現します。(例:拷問、奴隷、集団虐殺、長期間の家庭内暴力、反復的な小児期の性的虐待・身体的虐待)

 

診断はPTSDの診断(再体験(フラッシュバック)、過覚醒、回避麻痺症状)

に加え、以下の様な深刻かつ持続する症状によって特徴付けられる。

 

1)感情コントロールの困難さ

2)トラウマ的出来事に関する恥辱・罪悪・失敗の感情を伴った、自己卑下・挫折・無価値感

3)他者と持続的な関係を持つことや親近感を感じることの困難さ

 

 

これらの回復の時、まずはこの1)感情のコントロール 2) 自己卑下 3) 他者との人間関係の3つの側面にフォーカスを当てトラウマ治療を進めて行く事が重要であると国際トラウマティックストレス学会では報告されています。

 

「非常に納得」という感じですね。まず「自由に生きる」という上で、これらの3つの側面の部分が重要になって来ます。アダルトチルドレンでも共通する「生きづらさ」ともリンクする部分かもしれません。

 

これらの3つの側面は、主に幼少期のトラウマの親との関係によって影響を受けてしまっている部分があるかも知れません。親との安全な形での信頼関係を構築する事が難しい状況だった。

 

そうしますと、家の外での他者との関係では持続的な関係を構築することは到底難しいかもしれません。また虐待によるトラウマによって、フラッシュバックで感情の波を経験する(1)場合もあるかもしれません。

 

当相談室のトラウマ治療では、このある意味、生きる上での「土台」の部分にフォーカスを当てて進めさせて頂きます。

 

トラウマ治療と共に段々と、生きていくための土台と安定感が育ってこられる。そして少しずつ「生きる力」が育って来られる。

 

そうするとそれまで見えていた景色とは違った世界が見えてくる。「何となくちょっと余裕が出て来たから、次はこんな事にチャレンジしていこうかな」って、少しずつ見えてくる世界や景色や人間関係が変わってこられるのですよね。

 

そして「これから”私”はどう生きたい?」っていう、”私”を主人公とした物語が始まるのです。戦場のトラウマを越えて、次の幕の人生が開けていくのです。

 

そんなご来室される方々のトラウマからの回復と成長を拝見させて頂く事が、ワクワクドキドキなセラピストとしての私がいるのでした。

 

●ご興味のある方はこちらからご予約を頂けます。

 

【執筆者情報】

 大塚  静子

 

資格

  • 臨床心理士(NO:18162)
  • FAP療法上級資格取得

 

所属学会

  • 日本臨床心理学会
  • 日本ブリーフサイコセラピー学会
  • 国際トラウマティックストレス学会
     (International Society for Traumatic Stress Studies)

 

経歴

  • 2005年 アライアント国際大学/カリフォルニア臨床心理大学院 臨床心理学
    修士課程卒業
  • 2005年7月 アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックにて依存症治療に携わる。
  • 2009年7月 アダルト・チルドレン第一人者の斎藤 学先生がやっておられるIFF・CIAP相談室勤務。家族臨床、トラウマ治療について研鑽を積む。
  • 2014年7月 横浜にてカウンセリングルーム・グロース設立。
  • 2015年4月 浦和大学 総合福祉学部 非常勤講師 「心理療法」,「精神保健学」担当

 

研究実績

研究実績はこちらをご参照下さい

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