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アダルトチルドレン

偽りの「役割」から解放されて自由に生きる

アダルトチルドレン   2025/03/08 (土)  12:43 PM

庭の方にはブロッコリーが植わっています。家の近くには鳥の巣があり、その鳥達はどうやらブロッコリーの葉っぱが大好物の様です。すきあらばブロッコリーの葉っぱをついばんでいて「おっ!」って感じであります。鳥さん達との戦いであります!

 

日々、様々な方々の回復される姿を拝見しています。それぞれがそれぞれの世界を広げて自由に飛んでいらしゃるなと言う事を感じます。本来の姿というのは、素敵だな~って事を感じます。

 

当相談室では色々なご相談内容についてお承りをさせて頂いております。その中でアダルトチルドレン特有の生きづらさという問題があるかと思います。

 

アダルトチルドレンは色々な「役割」があり、その役割を幼少期から背負いこまされてしまい、その「役割」の自分が自分という風に偽りの自分の姿で生きる事に、生きづらさを抱えてしまっているという事がある様に感じます。

 

その一つとして「スケープゴート」の役割がある様に感じます。その家の問題児として扱われてしまい、当事者は自分に対して自尊心や誇りを持って生きる事が難しくなってしまっている状態かと思います。

 

ある意味その「スケープゴート」という存在は、家族関係の力動の中で「2・6・2」の下の2のポジションを周りの家族から押し付けられてしまった結果として起こっている様に感じます。

 

「2・6・2」の図式は蟻のお話で聞いた事があります。働きアリ、普通のアリ、怠け者のアリの3種類のアリがいて、その「2・6・2」の割合になるというのです。そしてそのグループをシャフルしても同じ様になるというのです。

 

この様な力関係は人間社会でもあり、家族や職場でもあるという事を師匠から聞いた事があります。非常に興味深いなと感じます。

 

「上の2」が上の2であるためには、「下の2」が「上の2」のストレスを負っているから、バランスが取れているというのです。だから「下の2」は、ストレスを常に請け負っているため、自分らしく自由に生きるという事が難しくなってしまうという事が考えられます。

 

そこで機能不全家族の場合、「上の2」の親の立場の人達も、その上の世代からのトラウマを背負っていて、トラウマの世代間連鎖のしがらみを抱えているという事がポイントだと思います。

 

ですので家族関係における「2・6・2」の図式では、「下の2」の人は「上の2」の人のトラウマの苦しみをも背負わされるというジレンマに陥り、その中で周りの家族のストレスを背負わされる役割、つまり「スケープゴート」として生きざる得ないという事が起こっている様に思います。

 

ご自分の中に、家族のストレスや怒りや恨みの感覚を背負わされて、そして「ダメな子」という偽りの「役割」を背負わされる。

 

だけれどもそれを詳らかに見てみると、それは「上の2」の人の苦しみや怒り、それらを背負わされていただけという事が見えてくる。

 

そしてそれを手放していく時、その方の本来の姿、自由な展開が見えてくるのです。

色々な可能性がある”本来の姿”が見えてくるのですよね。

 

●ご興味のある方はこちらからご予約を頂けます。

 

 

【執筆者情報】

 大塚  静子

 

資格

  • 臨床心理士(NO:18162)
  • FAP療法上級資格取得

 

所属学会

  • 日本臨床心理学会
  • 日本ブリーフサイコセラピー学会
  • 国際トラウマティックストレス学会
     (International Society for Traumatic Stress Studies)

 

経歴

  • 2005年 アライアント国際大学/カリフォルニア臨床心理大学院 臨床心理学
    修士課程卒業
  • 2005年7月 アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックにて依存症治療に携わる。
  • 2009年7月 アダルト・チルドレン第一人者の斎藤 学先生がやっておられるIFF・CIAP相談室勤務。家族臨床、トラウマ治療について研鑽を積む。
  • 2014年7月 横浜にてカウンセリングルーム・グロース設立。
  • 2015年4月 浦和大学 総合福祉学部 非常勤講師 「心理療法」,「精神保健学」担当

 

研究実績

研究実績はこちらをご参照下さい

著書 

『甦る魂』はこちらをご参照下さい

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