コラム 2025/09/18 (木) 5:40 PM
「他者から評価されること」が目的になってしまうことはないでしょうか。
本来であれば、評価は何かに集中して取り組み達成感とやり甲斐に満たされた後で、周りの人から「スゴイ!」や「おめでとう!」などの祝福の言葉や「次回があるよ」や「悔しかったね」などの慰めや共感の言葉として表現されたのもが、健康的な評価ではないでしょうか。
あるいは「もっと頑張りなさい!」、「売り上げが伸びていない」などのネガティブ指摘によっても、評価は表現されるでしょう。
とりわけネガティブ評価は、ポジティブ思考が優勢の現代社会では、とてもメンタルを害しやすく、自信を失わせたり、闇雲に頑張らせたりとストレスを大きくします。
こうした性質の「評価」で気をつけなければならないことは、自分のやりたいことや関心事を掻き消して、親から先生から上司から同僚、友人から評価されることが目的になってしまう時です。人生で何をしていいのかわからないタイプの人、自分の願望がわからない人は、この手の評価に飛び込んで、一喜一憂することに快感を覚える場合もありますが、人にしがみつきやすくなる見捨てられ不安の要素も持っていますから評価が目標の評価は禁物です。
評価が目標の評価は、そのコメントがポジティブだったりネガティブだったりすることで、他者の評価に一喜一憂し振り回されます。
そして、多くの人がこの評価が目標の評価を切望しているのが現実です。その典型はSNSの”イイネボタンではないでしょうか。人類の大部分がこのイイネ!をそれが嘘か真実かを問うことなく、共有し、表現し、今も使用しています。
もしもイイネ!がなくなったらどうなるでしょうか。世界からイイネが消える(ワルイネというボタンはやはり流行りませんね)。 それでもきっと、人はイイネに変わる表現を求めるに違いありません。人類はイイネが大好きです。
人類のイイネ好きの理由は、人間が自己を完全には把握できず、誰かの評価によって「私ってこうだった!ああだったんだ!」と他者の眼が客観性を代理しているように思えることで、自己価値を強固にできるからではないでしょうか。
けれども「いつか私は評価されてやる」という、評価が目的の評価には他者の評価に一喜一憂するため不安定さがついてまわります。
自分で自分を評価することができないし、たとえ出来ても独断呼ばわりされるでしょう。また、たとえ出来たとしても何かそれが疑わしいと、その評価を他人に求めます。自分をどうイメージしたらよいかわからない自分への不安と、他人が私をどう思っているかという不安に挟まれますと、もうどうしても他者からの評価が欲しくなります。
他人の視線や評価が気になる、「相手に無視されて寂しい」、「褒めてくれた!」、「怒っているの?」「どうして黙っているの?」「疲れているのか?」「機嫌が悪いのは私のせい?」
「どうにかしなくては、、、、、」などの心の声が頭の中に蔓延します。もはや自己の客観視が困難になり、歪んだ認知や判断、妄想で物事を決めてしまうでしょうから、それらはトラブルや生きづらさとして表現されてメンタルに支障を来すことになりかねません。
このように相手がどう思っているのかということばかりに気持ちが偏ってしまうと、人の顔色がどうしても気になって、本来の自分への集中を妨げます。
以下の行動パターンをやめなければ自分は社会的に評価されないとご本人は知ってます。しかし、それができませんし、やめません。頑固です。
・自己アピールや報連相が苦手(自分がよくわからない)
・思いを伝える手前でやめてしまう(感覚や記憶がなくなる)
・チームでの作業が苦手で自分一人で片づけた方が気が楽だ
・こんなに頑張ってやっているのに間違いを指摘されると腹立たしさを感じる
・一向に願いが叶わないのは、同僚や上司がおかしいからだ
・効率が悪い作業とわかっていてもそれをやめられない
・何かをめざすと最初は元気だが必ず途中でやめてしまうを繰り返す
・刺激を求めるときが多い
・辱めを受けたり、危険が伴う仕事に就くことに抵抗がない
・誰かに習ったりすればいいのに頑なに教わることを拒むか
・うわの空で返事だけはハキハキしている
こうした行動や態度によって、社会的評価を下げてしまいます。 けれどもそれをやめません。それは会社などで定期的に同じミスを何年も繰り返すようなかたちで日常生活で表現されています。他人には評価されたくない自己像への固着の問題と捉えた時に、その頑固さを怯えや恐怖として観察すれば、その人の中には誰にも治療されていない慢性的なトラウマの問題が放置されている場合もあります。
これらの社会的評価を低下させる行動パターンには自己を開発したいという願望よりも、失敗を繰り返して社会的に評価されない人を演じる願望の方が、無意識の中で優先していることがあります。よく言われるトラウマの再演かも知れません。
幼少期からのトラウマの問題を抱えていらっしゃる方々は慢性的、日常的に問題ありきでも、社会的評価を見失って無理やり社会生活に適応し、周りからは何処か不思議な人と勘違いされながら生きづらさを感じて生活している方も多くいらっしゃいます。
お心当たりがございましたら、当相談室でのご面談をお待ち申し上げております。
●カウンセリングの具体的内容について(はじめての方へ)を掲載致しました。
ご興味のある方はご参照下さいませ。
●ご興味のある方はこちらからご予約頂けます。
【執筆者情報】
大塚 静子
資格
所属学会
経歴
研究実績
研究実績はこちらをご参照下さい。
著書
『甦る魂』はこちらをご参照下さい。
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