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コラム:人の顔色をうかがう心理

未分類   2022/07/01 (金)  4:34 PM

人の顔色をうかがう心理:実際の顔色は肌の色をしています 

 

人の顔色は肌の色だけです。心の色は見えませんし、はっきりと「私は○○なの」と言ってくれない所で相手の気持ちを察せられることは、他人の甘えの部分でもあるかも知れません。

 

また相手の願望を、あなたは投影されてコントロールされている場合もあるかも知れません。自分の気持ちと他人の気持の境界線を作って行く方法は、本当のご自分の欲求や願望に忠実な事が必要かも知れません。相手にその甘えを当然と思われては、間違いなく疲労困憊するでしょう。

 

この習慣から抜け出す方法をご提供できればと思っております。 

人の顔色をうかがう心理 

人の顔色をうかがうタイプの人は、他者の感情や評価に振り回されているかも知れません。他者の感情や評価に一喜一憂するため、絶えず他者に振り回され、生きることへの不全感がつきまといます。 

 

・本当の自分に対する強い羞恥心 

・見られることへの嫌悪 

・迷惑を掛けてしまうのではという心配 

・拒絶されることへの不安 

・支配されることへの諦め 

・常に「怒られるのでは?」という恐怖 

 

などに囲まれながら、自己肯定感を感じられずご自分を信じることができません。 また、人の顔色にうかがいを立てる心理には、慣習や文化的背景、民族性などの集団レベルによっても発生するかも知れません。

 

コロナウィルス感染は収束傾向にあり、政府は屋外でのマスク着用は不要と発表しても、殆どの人は屋外でもマスクを着用し、今か今かと「漠然としたみんな」がマスクを着けない日を待ちわびてます。

 

 

「屋外ではマスクをはずしたい!」という願望と「屋外でもマスクはつけていなければ非難される」という恐怖や不安が同居した葛藤状態によって、突破口を見出せず生きづらさを感じています。ではこの問題が個人レベルで起きる状態や原因、改善方法について記述してゆきたいと思います。 

 

人の顔色をうかがう心理:その幻想と現実 

「どうか○○が起きませんように」という隠れた不安が、心の奥底に日常的に居座っている人は束の間の安心を求めて、常に「今」に対し対策を想定しているかも知れません。

 

頭の中は将棋士さながらに先手を読んでいないと不安が強く、現実を誤って解釈していることの方が多くなります。このため憶測ばかりが先行するので、対人関係では相手の声、表情、沈黙、動き、態度などから余計な情報をとらえて「何とかしなければ!」と焦りを感じてしまいます。

 

「あの人黙っているけど、機嫌が悪いのかも? 何かしゃべって雰囲気をよくしないと・・・」 

 

「早口でしゃべっているのは、きっと私にイライラしてるんだ」 

 

「重く低い声で私に相槌を打ったけど、あの人の本心は私などどうでもいいと思っているのでは?」 

 

「仏頂面で愛想がないあの人が、少し笑った!少し安心した」 

 

こんなふうに、自分中心の物語を想像力で展開しながら(この部分は、ある種、一つの才能です!)、相手の本質を見失ってしまうかも知れません。

 

言ってみれば相手の動き、雰囲気、態度、表情に自分をコントロールされている状態です。その現実は「幻想」と入れ代わってゆきます。 

 

この暴走してしまう「幻想」は、頑なに「これは私の現実」といって、誤って相手からの情報を読み取ってしまうかも知れません。ご本人は「こんなに気を使っている私のことを否定された」とショックで立ち直れないほどの抑うつに悩まされたりするかも知れません。

人の顔色をうかがう心理:HSPの人たち 

生まれつき感受性や共感性が敏感で、それゆえ多くの情報を読み取ってしまうため、対人関係にやすらぎを覚えることができず、それ故に自己評価も低くいつも疲弊してしまう人を、心理学では HSP(highly sensitive Person)と呼んでいます。 

 

敏感で繊細でよく気がつき能力が高いけれど、何故か釈然としない、評価されない、喜びを感じるよりも人から受ける不安や恐怖の方が日常生活を支配していると感じている方は、以下のHSP項目をご参照下さい。

 

 

  • 1. 人から誘われると断ることができない。
  • 2. 他者に共感するあまり、 振り回されて人間関係に疲れている。
  • 3. ちょっとしたことで動揺してしまう。
  • 4. ミスはないかと人一倍に気をくばる。
  • 5. たくさんのことを一度に頼まれると パニックなってしまう。
  • 6. 音・光・匂いに敏感で苦痛な時がある。
  • 7. 結果を出すために過剰に頑張って しまう。
  • 8. 自己批判ばかりする。
  • 9. 芸術作品に感動しやすく深く理解する。
  • 10. カフェインに過敏に反応する。

人の顔色をうかがう心理:アダルトチルドレン 

アダルトチルドレンも、人の顔色をうかがうことで「生きづらさ」を感じる事があるかも知れません。

 

アダルトチルドレンは親の健康問題、経済的な問題、親に依存症等の精神疾患や発達障害がある等で、親が子に対し親としての機能を果たせず、子が親の状態を絶えず気にかけて親をケアしなければならない、いわゆる機能不全家族で育った人達を指します。

 

幼少期より自分を二の次にされ、逆に子供の方が親をケアしたり励まさなければならなかった環境は、自然と他者の評価を判断基準として刷り込まれていまいます。

 

「~であれば、あなたは愛される」という、この条件付きの愛情のようなものは、子が本来持っている願望を抑圧してゆくので、言葉では言い表せない「生きづらさ」を感じてしまうのです。 

 

また、家族機能不全の家庭では、虐待やネグレクトなどが日常的に発生しやすく、複雑性PTSD障害愛着障害を発症させる環境といわれています。アダルトチルドレンには以下の特徴があります。 

 

・人に対して「NO」と言えない、断れない  

・人の期待に応えることに現実を感じられる  

・完璧にこだわって結局何もできない  

・誇大妄想や被害妄想が多い  

・愛情は人にしがみつくことと思っている  

・やめられない習慣がある(依存症傾向)  

・依存対象といるときは至福を感じる 

・楽しむことを感じられない  

・フリをする 、嘘をついてしまう 

・承認欲求が満たされないと寂しさに絶望

・自分を感られない(離人症) 

・罪悪感があり、人から許される事を渇望する 

・他者への感情の波が激しい 

人の顔色をうかがう心理:トラウマの再演と克服後の力 

 

過去のトラウマに支配された心は、「今、ここ」にいる現在のご自分を感じて未来へ進もうと、繰り返し繰り返し過去のトラウマを意識に統合しようとします。

 

これが一般に言われていますトラウマの再演です。トラウマの再演では、苦しいと分かっているけれど、どうしても苦しい人間関係を繰り返してしまうという状況があります。

 

それは地獄に降りてゆくダンテの新曲の話のように、過去の恐怖をもう一度確認しようとします。あの恐怖や辱めは私のものではない他者の部分にちがいないという認知と、私の部分なのかもしれないという認知同士の葛藤は、自他の境界を曖昧にするかも知れません。

 

自分と他者が融合するので、いつしか「人の心=顔色を読む」ことで、自分にしてほしいことを他者に投影して克服を試みます。つまり、他者の顔色とは、自分の怒りや訴え、願望であったりするかも知れません。 

 

「あの人は黙って怒っている、いいえ、わたしが怒っている!」 

 

「あの人は元気がなく疲れている、いいえ、わたしが疲れて休みたいんだ!」 

 

トラウマから解放されて行くと、今までのご自分は他者の心を経由しなければ生きてゆけないと思っていたことに気がつきます。

 

この「他者の心=人の顔色」を経由してきたエネルギーがすべて、自分のために使っても罰はあたらない。自分が自分の持っているエネルギーを惜しみなく自分に使えることに気がつきます。

 

この気づきがはじまりますと、自ずと自己肯定感は高まり「今、ここ」にいる現実的な自分の能力や才能を発見し、他者に脅かされた幻想世界は減少してゆきます。 

人の顔色をうかがう心理:怒りのコントロール 

トラウマ治療が進みますと、隠れていた抑圧していた怒りが強い自己主張となって表れる場合があるかも知れません。

 

怒りを単なる怒りとしてそのまま相手にぶつけては、単なる自暴自棄になりますし破壊行為だけで後悔しか残りません。怒りは自己の欲求や表現を封じられている状態から発生してしまいます。

 

怒りはしょんぼりとした卑屈な抑うつとして表現されます。抑うつには怒りの感情が眠っているかも知れません。 人の顔色をうかがってしまう人が、怒りを感じた時や抑うつの時は、自分の怒りに聴いてみましょう。 

 

「私の怒りよ、私は何がしたいの?」 

 

答えが聞こえてきたら、「私(わたし)さん、ご無沙汰してすみません。こんなに近くにいたのに私はあなたを見失っていたなんて、一体何を見ていたのかしら・・・」 

 

怒りを感じた相手には「私は○○がしたい」や「わたしは○○はしたくない」という アイメッセージを伝え、ご自分の心や頭の中に住んでいる他人にいったん退いてもらいましょう。

 

結果はともかく、単なる怒りを表現する前に、自分の「~したい」を相手に表明するだけでも、今後他人に支配されない自己表現の訓練になって行くかも知れません。

 

人の顔色をうかがう心理:

人の顔色をうかがうことで生きづらさを感じている人には 

 

①人の気持ちを優先せず、まず「私はどうしたいのか?」を何よりも一番に実行する習慣が必要となります。 

 

②次に、対人関係の時に必ず感じてしまう不安や恐怖を認める作業が必要となります。 その不安や恐怖は、幼少期のトラウマの再演の可能性が考えられます。 

 

③人の顔色をうかがうタイプの人は人への不信感が強いため、自分の一番楽な状態を 心から他者に話した経験は少ないと思えます。自分の一番楽な状態は、願いが実現して ゆくということでもあります。

 

本当のご自分を知らないと、本当は何を望んでいるかすらわかりません。ご自分の感覚がわからないから、習慣によって他人に嗜癖してしまい他人の評価によってふりまわされてしまうかも知れません。 

 

初対面の対人関係で緊張しない人は少ないのではないでしょうか。まして、自分の心の問題や生まれ育った環境を話すことは、相当の信頼を相手に持っていなければなりません。 

 

カウンセリングとは、クライエントの方との信頼関係をベースに、この緊張感によって隠された本来の心を取り戻す場所です。

 

面接がはじまると、ご本人すら体がこわばって緊張していたことに気がつかれていないことが多々あり、ずいぶん経ってから体のこわばりに気がつかれたりされます。 

 

過度の緊張は、対人関係がなくなると鎮静化して弛緩しますが、人の顔色をうかがい続けると日常的な緊張感を緊張と感じなくなりますし、眠りの質も低下するかも知れません。

 

「わたしは他人に振り回されず、好きなことをしてみてもよかったんだ!」というあまりにも当たり前な発見が、日常生活で色彩豊かに何気なく皆様に訪れてほしいという気持ちで日々向き合っております。 

最後に

「人の顔色をうかがう心理」についてご説明を致しました。

 

人の気持ちが気になってしまう問題から解放されて行きますと、本来ある大切なご自分の感覚に気持ちを向けて行く事が出来るようになります。

 

そしてご自分の感覚に沿って感じたり行動して行く事で、心から満たされ自然と人間関係も楽になって来られます。

 

ご希望の方はお気軽にご連絡を頂ければと存じます。

 

●カウンセリングをご希望の方はこちらからご予約頂けます。

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