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アダルトチルドレン

「役割」から解放されて自由に生きる

アダルトチルドレン   2023/04/06 (木)  10:48 AM

横浜はいい天気であります。休日になりますと、植物達の成長が観察できて面白いなって思います。二十日大根はジワジワと大きくなっています。まだまだ丸くはなっていない感じであります。これからの成長が楽しみですね。

 

日々、様々な方々の回復される姿を拝見しています。アダルトチルドレンからの回復は非常に興味深いなと感じております。

 

アダルトチルドレンからの回復は、生き方が変わって行く事だなって感じます。それだけ本来の姿、そして自由に生きる力というのは、凄いものがあるのだなと実感します。

 

ご来室当初というのは、どこかネガティブな要素を抱え、ご自分に対してネガティブに捉えていらっしゃる様に感じます。自己肯定感の部分だなと感じております。

 

非常に興味深いのですが、私の中で感じるのは問題を抱え、生きづらさを抱えている親達が自分の生きづらさを正当化し、子供の問題にすり替えるために、子供は色々なネガティブな「役割」を背負わされる事があるのかも知れないと感じます。

 

親自身が抱える社会に出た時の不安、仕事がうまくいかない、人間関係がうまくいかないなどの色々な問題を抱えている理由を子供の問題、子供の存在のせいで親が自由ではないという事をすり替える材料として使われてしまっている場合もあるかも知れません。

 

師匠は親と子の能力差について仰っておられます。親と子の能力差がある場合、その能力差で子供は「理解されない」、そこから生きづらさを抱えてしまうという事を仰っています。「納得だな」って思います。

 

問題を抱えている親が自分の問題を見ないで済むには、子供が「ダメな役割」、「罪深い存在」という「役割」を背負ってあげる必要があるように感じます。

 

また子供は「家族で何が起こっているか?」を非常に鋭く見抜いている存在だとも感じます。親が表面的に言っている言葉と、実際の違いというものをよくわかっている存在であるとも感じます。

 

だけれども子供にとって親は世界の中心で、親は様々な問題を抱えている対象だけれども、一方ゆがんだ形での愛着の対象であるように感じます。

 

そんな時、子供は自ら自分の存在をダメな子として扱い、自分自身を壊す事で家族のバランスを保ち、問題を抱える一見すると力のあるような存在の親を守るという事をしている場合もあるように思います。

 

自分の本来の姿というものをどこか分かっていながら、でもこの機能不全家族の中にいる時、子供が本来の姿であった場合、子供の存在が親への”鏡”として存在し、それが親の抱える問題への直面化となってしまう事もどこか分かっているかも知れません。子供は親の脆弱性を良く見抜いているのかも知れません。

 

子供が本来の姿で生きた場合、親は自分の問題や苦しみ、そして能力のなさ、社会性のなさを全部自分自身で引き受けなければならないということも、賢い子供もわかっているかも知れません。

 

自分を犠牲にして、能力のない子供の役割を演じることで、親を守っているということもあるように感じます。子供の問題という風にしておく事で、親は自身の姿を見なくて済む。

 

「そこには愛がない」という事、それを受け入れて行く事で、ご自分を破壊して家族を守り、親を守る「役割」から離れて行く事が出来るのかも知れません。

 

「もういいんだよ、その役割を手放していいんだよ、自分の人生を生きていいんだよ」って、当時頑張った子供の自分に優しく伝え、大人の自分は自分らしい自分に相応しい人生を生きていけるようになるのかも知れません。

 

●ご興味のある方はこちらからご予約を頂けます。

 

【執筆者情報】

 大塚  静子

 

資格

  • 臨床心理士(NO:18162)
  • FAP療法上級資格取得

 

所属学会

  • 日本臨床心理学会
  • 日本ブリーフサイコセラピー学会
  • 国際トラウマティックストレス学会
     (International Society for Traumatic Stress Studies)

 

経歴

  • 2005年 アライアント国際大学/カリフォルニア臨床心理大学院 臨床心理学
    修士課程卒業
  • 2005年7月 アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックにて依存症治療に携わる。
  • 2009年7月 アダルト・チルドレン第一人者の斎藤 学先生がやっておられるIFF・CIAP相談室勤務。家族臨床、トラウマ治療について研鑽を積む。
  • 2014年7月 横浜にてカウンセリングルーム・グロース設立。
  • 2015年4月 浦和大学 総合福祉学部 非常勤講師 「心理療法」,「精神保健学」担当

 

研究実績

研究実績はこちらをご参照下さい。

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