アダルトチルドレン 2023/01/28 (土) 3:44 PM
今日は横浜はとってもいい天気でありました。オフィスに向かう道すがら、日本丸さんからの空は青空でありました。
日々、様々な方々の回復される姿を拝見しています。その変化に非常に驚かされると共に「これからの成長が楽しみだな」って思います。
トラウマ治療では師匠の大嶋先生がご提唱している、FAP療法を用いさせて頂きながらトラウマ治療を進めております。
色々な回復されるクライアントさんの姿を拝見するにつれて「う~ん!FAP療法って優秀だな~!」って感じます。何が優秀かと言いますと、一言では言い尽くせぬ感じもあります。
一つは、アダルトチルドレンの背景となる幼少期からのトラウマ(複雑性PTSD)は、身体的虐待、ネグレクト、性的虐待など児童虐待、多岐にわたる壮絶なトラウマが原因となっている場合が多くあります。
その中でトラウマ治療を進めていく際、そのトラウマに関連する言葉と感情を的確にいかに引き出していくかが鍵となって来ます。
だけれどもトラウマサバイバーである私自身思うのは、「言語化出来ない状態になっているからトラウマになっているんだよ・・・」って思うのです。「あの時は怖かった」って言葉と感情を吐露できれば、記憶と感情が整理されていくけれど、トラウマとなってしまっている場合は難しいのです。
つまり身体感覚から湧き上がるような激しい怒り、恐怖とかっていう部分(フラッシュバック)は「トラウマの感情」って振り返っても、なかなか見当がつかない状態となっているのですよね。ですのでトラウマ治療を進めるにあたって、針に糸を通すような仕事となってしまう場合があるように思います。
幼少期のトラウマとなっている場合、言語化しにくい、そして意識の上に表面化しにくい感情や記憶をいかにスムーズに扱えるかという部分が、複雑性PTSDの問題を扱っていく上での大切なポイントとなって来ると思うのです。
これまで様々なトラウマ治療の文献を読み進めて来ましたが、PTSDは介入しやすいし、治療結果を出しやすいという事が言われています。しかし複雑性PTSDとなると治療介入が難しいと言われています。
アダルトチルドレンの問題は性格傾向を含む「生きづらさ」がメインとなって来ます。複雑性PTSDのDSO(Disturabances in self -organization)の部分は治療介入をいかにできるかが、治療の予後を左右すると感じています。
つまりDSOの部分は「感情の不安定さ」、「ネガティブな自己観」、「対人関係の問題」の3つを指します。
実際にケースの方々にご協力いただいた際、FAP療法はこのPTSDの問題にも効果を示すとわかりましたが、このDSOの複雑性PTSDの問題にも同様に効果があるという事がわかりました。これは凄い事だなって私は思うのです。
幼少期のトラウマ、身体的虐待、性的虐待、ネグレクトなどの、過酷な戦場を越えてきた方々が、本当の意味で自由になるトラウマ治療なのだなって思うのです。
日々、彼らの回復される姿を拝見するにつれて「人の自由になる可能性」の素晴らしさと感じるとともにFAP療法の凄さも実感するのでした。
●ご興味のある方はこちらからご予約を頂けます。
【執筆者情報】
大塚 静子
資格
所属学会
経歴
研究実績
研究実績はこちらをご参照下さい。
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