アダルトチルドレン 2022/05/01 (日) 12:11 PM
日々、様々な方々の回復のお話をお伺いさせて頂いております。長くその回復の物語のお話をお伺いさせて頂く事もあります。
それは一人の主人公が自分の人生を取り戻していく冒険物語という感じがあるように思います。色々な局面を乗り越え、かつての怒涛の歴史を笑顔で振り返られる。ご自分を誇りに感じ、背筋を「ピン!」って伸ばしながら歩かれる姿。
「お見事だな~!」って感じます。
私自身も臨床家として、様々な方々のお力添えによって、ここまで来られているなと実感します。非常に有難く感じます。
その繋がりを思う時、クライアントの皆様と共に私自身も一緒に回復の道を進んでいるのだなと感じます。共に笑いながら、共に向き合い自由を求めていく事は私にとって、とって心が踊るような事だと思います。
回復の展開というのは、非常に興味深いものがあります。言葉では尽くせぬものがあるように感じます。
その中で実感するのが、ボストンでトラウマ治療の権威である精神科医のジュディスハーマン先生も仰っておられますが、人間関係が再構築されていくという事かも知れません。やはり共通する事だなって思います。
回復と共につながっていく人間関係は、力を与え会い支え合う関係のなかに身を置いていく感じがあります。そうして豊かな人生の展開が広がっていく感じがあるように思います。
ご来室当初は、幼少期のトラウマの再演の問題、そこから派生する様々な対人関係、自信のなさ、感情面の不安定さなどの問題をかけていらっしゃる事が多い事があります。
ある意味それは幼少期からの長期にわたるトラウマ、複雑性PTSDの状況を指し示しているかもしれません。アダルトチルドレンの問題は、このような問題から「生きづらさ」として問題が発生してしまっているのです。
その足かせによって「力」を活かせない生き方の展開の中をグルグルしてしまうことになってしまうのです。自由になろうと頑張っても、足元から崩されてしまう感じ。
力を削ぎ合う人間関係の渦中に身をおいて、その葛藤に対処するだけで力が奪われてしまう。
回復されていきますと、人間関係の再構成が起こって来て、不健全な関係の中に身をおく事がなくなってくるのですよね。
その背景には、原家族で起こった事を一つ一つ認め、そして手放していく作業が同時進行に進んでいる感じがします。原家族で何が起こっていたか?そして、そこでご自分はどんな影響を受けてきたか? そしてご自分は何を本音で感じているのか?
そんな内省の作業が進むにつれて、次第に過去の出来事、親に対する執着も次第に薄れていく。
そして他にもっと楽しい事に関心が向き、そして段々と人生が楽しく豊かになっていく。そしてご自分が苦しい人間関係から距離をとっていけるようになる。そんな展開が見えてくるのです。
アダルトチルドレンからの回復は、生き方のシフトチェンジなのかも知れませんね。
●ご興味のある方はこちらからご予約を頂けます。
【執筆者情報】
大塚 静子
資格
所属学会
経歴
研究実績
研究実績はこちらをご参照下さい
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