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子育ての悩み

"子育ての悩み"とトラウマ治療

子育ての悩み   2021/08/21 (土)  3:43 PM

当相談室では様々な問題を抱えた方々がご来室されています。

お話をお伺いするにつれて、トラウマの問題は人生の中で様々な場面で影響が及ぼされているのだなと実感します。

 

”子育てのお悩み”の背景には、トラウマの問題が非常に影響を受けている場合があると実感致します。幼少期に親との葛藤を抱えて生きてこられた方々は、親の姿を見て反面教師として生きおられます。ご自分の親との関係から、親という存在が子供に与える影響を痛いほど理解しておられるのです。

 

だけれども、そのトラウマの影響を受けて来た親としてのご自分も認識しておられ、その部分に苦しんでおられる方が多くいらっしゃいます。

 

「あの親のようになるまい」と反面教師で生きてこられても、トラウマの影響が拭えない場合があります。トラウマには「再演」や「逆再上演」という問題が発生する場合があります。

 

トラウマを受けた人は、トラウマの被害を受ける人側になるか、怒りの問題を抱え攻撃する側になるかのどちらかになると言われています。

 

ですので子育ての際、ご自分の幼少期の子供時代を思い出させる子供の存在は、幼少期のトラウマのスイッチを押されるような状態になってしまうのです。すると年齢は重ね大人の自分であっても、トラウマの問題に振り回されてしまうのです。

 

子供を前にすると、かつての自分自身を重ね、その時の親の状態が憑依して「親の着ぐるみ」を着た自分になってしまう。すると言いたいくない事を言ってしまったり、怒りの感情が湧いて来たり、一方罪悪感に苛まれたりという事が起こってしまうのです。

 

しかしそれは「親の着ぐるみ」を着た状態になってしまっているから、そのようになっているだけなのです。「本来の私」の感覚ではなく、幼少期にトラウマを受けてしまったが故に、当時の親の状態(逆再上演)になっているのです。

 

幼少期のトラウマの問題から解放されるにつれて、「親の着ぐるみ」を着ない状態でお子さんと接する事ができるようになられます。

 

そしてお子さんとの関係が楽になって来られるのです。

これまでとはまた違った親-子関係を構築して行く事が出来るのです。

 

●HP記事、「子育ての悩み」について、こちらをご参照下さいませ。

 

●ご興味のある方はこちらからご予約を頂けます。

 

【執筆者情報】

 大塚  静子

 

資格

  • 臨床心理士(NO:18162)
  • FAP療法上級資格取得

 

所属学会

  • 日本臨床心理学会
  • 日本ブリーフサイコセラピー学会
  • 国際トラウマティックストレス学会
     (International Society for Traumatic Stress Studies)

 

経歴

  • 2005年 アライアント国際大学/カリフォルニア臨床心理大学院 臨床心理学
    修士課程卒業
  • 2005年7月 アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックにて依存症治療に携わる。
  • 2009年7月 アダルト・チルドレン第一人者の斎藤 学先生がやっておられるIFF・CIAP相談室勤務。家族臨床、トラウマ治療について研鑽を積む。
  • 2014年7月 横浜にてカウンセリングルーム・グロース設立。
  • 2015年4月 浦和大学 総合福祉学部 非常勤講師 「心理療法」,「精神保健学」担当

 

研究実績

研究実績はこちらをご参照下さい

著書 

『甦る魂』はこちらをご参照下さい

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