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アダルトチルドレン

戦場のトラウマを生き抜いた証

アダルトチルドレン   2023/07/12 (水)  2:56 PM

だいぶ暑くなりましたね。庭の野菜達は元気にしています。今年は茄子を一杯植えたので、すごい数の茄子が収穫されています。「お~!」って感じであります。

 

日々、様々な方々の回復されるステップを拝見しています。

何となく感じるのが、共に自由な方向に向かって歩いている様なそんな感覚でいる事があります。

 

一つ一つこれまで抱えていたものを手放し、そしてまた新たな世界をご経験され、その喜びを共有できる事をこの上なく嬉しく思います。

 

アダルトチルドレンの生きづらさについては、幼少期における様々なトラウマの楔によるものが多くあると実感致します。

 

子供という立場で、家族の中で様々な虐待を受け続ける場合、力を持たない存在として機能不全家族の中でサバイブするという事は壮絶なものがあると実感致します。

 

その機能不全家族の中で生き延びる術として、「自分の感覚を麻痺させておく」という手段で生き延びる場合もあります。専門用語では解離と言います。

 

自分の感覚を麻痺させ、トラウマの経験を受け続けていても、自分の感覚を麻痺させる事で、そこからくるダメージを小さくしていくという場合があるかもしれません。

 

大人になってからの「生きづらさ」というのは、大方このトラウマに対する感覚麻痺をさせていた部分の記憶と感情が適切に整理されていない事によって問題が発生してしまうという事が起こります。

 

複雑性PTSDの症状、PTSDの3つの症状(回避、過覚醒、再体験)、感情の波、対人関係の問題、自己肯定感の低さなどは、大方幼少期のトラウマの影響からくるものであります。

 

小さい頃、子供は自分を守る術を持たない事から、自分の感覚を麻痺させ「大丈夫なフリ」をして生き抜いていく。そして大人になって「自分は大丈夫」と否認を抱え、過去のトラウマの問題に距離をおいて生き延びようとする方法を選択するという場合もあるかもしれません。

 

ただ「生きづらさ」を抱えてしまっている場合、ご自分の問題というよりも「どれだけ過酷な幼少期を送って来たか?」という部分が非常に大切なポイントとなります。

 

色々な問題を抱えた時、「どうして自分はこんな風なんだろう?」と自分を責めてしまいがちかもしれません。だけれどもそれは「それだけ過酷な幼少期を経験して来られているから」という風に説明がつくかもしれません。

 

トラウマの過去が過去の経験として整理されていない場合、「生きる」事は非常に苦行となる場合もあります。

 

ご来室される方々の回復される姿を拝見する時、「人はどんな事があっても、それを超えて自由に生きるという事が出来るのだな」という事を教えてくれます。

 

非常にその姿は美しくしなやかなのですよね。

 

●ご興味のある方はこちらからご予約を頂けます。

 

【執筆者情報】

 大塚  静子

 

資格

  • 臨床心理士(NO:18162)
  • FAP療法上級資格取得

 

所属学会

  • 日本臨床心理学会
  • 日本ブリーフサイコセラピー学会
  • 国際トラウマティックストレス学会
     (International Society for Traumatic Stress Studies)

 

経歴

  • 2005年 アライアント国際大学/カリフォルニア臨床心理大学院 臨床心理学
    修士課程卒業
  • 2005年7月 アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックにて依存症治療に携わる。
  • 2009年7月 アダルト・チルドレン第一人者の斎藤 学先生がやっておられるIFF・CIAP相談室勤務。家族臨床、トラウマ治療について研鑽を積む。
  • 2014年7月 横浜にてカウンセリングルーム・グロース設立。
  • 2015年4月 浦和大学 総合福祉学部 非常勤講師 「心理療法」,「精神保健学」担当

 

研究実績

研究実績はこちらをご参照下さい。

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