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カウンセリング事例

対人恐怖のカウンセリング(1)

●ご相談内容   

複数の人達とのコミュニケーションの場にいると、不安と緊張感の為に何を話をしていいか分からない状態となってしまっていた。そして人と会った後も「一緒にいた人達からどう思われているたのだろうか?」、「あの言葉は余計だったのだろうか?」と自分を責めてしまう思考が頭から離れない状態となっていた。その為、人とのコミュニケーション自体が非常に苦しくなってしまっていたのでした。

 

●問題の成り立ち

家族的背景として、CLの父親はお酒を飲むと暴言や暴力を振るう人であったという。父親がお酒を飲むと家では緊張がはしって、その対応に母親は振り回されていたという。母親は父親に対する愚痴をCLにこぼしていた。

 

CLは「離婚すればいいのに」と思っていたが、しかし母親は「あなたの為を考えると離婚はできない」と言っていたという。CLはこの状況を我慢するしかなかったという。

 

これらの背景から、父親から母親への暴力を振るうのを目の当たりにしており、間接的なトラウマ(セカンダリートラウマ)を抱えていた事が考えられる。また母親はCLにとっての安全基地的存在ではなく、CLはこの状況の中で母親を支えなければならない立場となってしまっていた。

 

これらのトラウマの要因(父親の暴力を目撃したトラウマ、母親からの情緒的ネグレクトのトラウマ)によって、人への恐怖感の問題が引き起こされていたと考えられた。トラウマの恐怖から人への安心感を感じられず、人とのコミュニケーションが苦しくなってしまっていたと考えられた。

 

●経過

FAP療法を用い「父親の暴力のトラウマ」、「母からのネグレクトのトラウマ」についてトラウマ治療を行なっていった。

 

面接経過と共に、次第に人への恐怖の感覚「人が自分に対しどう思っているか?」という囚われから解放されて行った。それと反比例する様に、それまではCLは「人がどう思っているか?」の世界を生きていたが、CLが主体のご自分の感情が感じられて来る経過を確認する事できた。

 

これまで普通に仲良くやっていたと感じていた関係性は、実は不快な関係性であったという事に気がつかれる。また一生懸命に仲間にならなければいけないと頑張っていた関係性も、CLにとって実は苦しい関係性だったと気がつかれた。苦しい関係の中で、我慢をしていた事に気がつかれたのでした。

 

そして対人関係で過剰適応する傾向が減って来られたのでした。そしてご自分にとって楽しい事、心地良い事をする時間が増えて来られた。それまでは「人が自分をどう思っているか?」という事で頭が一杯になってしまっていた。

 

トラウマの恐怖から解放されるにつれて「人は人、自分は自分」という軸が育って来られ、生きる事が楽になって来られたのでした。

 

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対人恐怖のカウンセリング(2)

●ご相談内容 

対人緊張感を抱え、その結果人との関係を避けてしまっていた。その為、人が多く集まる会合等では不安や緊張感を抱えてしまい、リラックスして楽しめず一人疎外感を感じてしまっていた。

 

●問題の成り立ち

家族的背景としてCLの姉は幼少期から病気を抱え、母親は姉の看病の為にかかりっきりだったという。またCLは幼少期の記憶が曖昧な部分があるとの事だった。

 

そのような家庭環境の中で、CLは母親から目をかけられていない状況下で育っていた。家族内では目立たず静かに振る舞う、ロストワン(いない子)として存在していた。

 

CLは母親との関係性において安心感を得られず、また幼少期の記憶が曖昧な点もある事からトラウマの問題を抱えている可能性が考えられた。母親との「基本的信頼感」を構築する事が難しい状況の中、人間関係において不安感を抱えてしまっていた事が考えられた。

 

●経過

FAP療法を用い、母親から安心した関係を構築出来なかったトラウマ(見捨てられる恐怖)をテーマにトラウマ治療を進めて行った。

 

面接経過として、少しずつ人を前にした際の不安緊張感が緩和して来た。それまで人と一緒にいる場合、緊張感で相手との会話はほぼ頭に入ってこない状態であった。その場にいるだけで精一杯な状況であった。

 

しかしトラウマ治療と共に、人と一緒にいて楽しめる感覚を感じられて来るようになった。そして不快な事があった場合、その不快感を感じられる様にもなって来られた。トラウマによる感覚麻痺状態から解放され、ご自分の感覚を感じられるようになる変化を確認できた。

 

またそれまで母親がいないと不安を感じ、自立する不安も同時に抱えていた。

当初は、年齢よりお若い服装や外見をされていた。しかし面接経過と共に服装やスタイルが大人の女性として成熟されて来られた。

 

そしてグループ等の集団場面においても、そこにいる人達との会話を楽しむ事が出来、異性とお付き合いに発展する経過となった。

 

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対人不信と孤独のカウンセリング

●ご相談内容 

対人関係において、人から利用され傷つけられてしまう人間関係のパターンを繰り返してしまう。そのため人への不信感を抱えていた。「人と親しくなりたい」と思っても、その関係性の中で相手から傷ついてしまっていた。

 

また困っている人がいると、必要以上に自分を犠牲にしてまでも相手に尽くしてしまう。その結果、誠意のない人から軽んじられてしまい孤独感と対人不信感を抱えていた。

 

●問題の成り立ち

家族的背景として、幼少期に原家族において父親が母親に暴力を振るうのを目の当たりにして育っていた。幼少期の頃から「暴力を振るわれる母親を助けたい」と思って生きていた。

 

また母親は父親の問題、仕事や人間関係の愚痴等を小さい頃からCLに聞かせていた。CLは幼少期から「母親のカウンセラー役」として「母親を支え手(イネイブラー)」として生きていた。しかしCLは母親から守ってもらえる事はなく、CLは困った事は小さい頃から自分一人で抱えて対処していた。それが当然の事だと思っていた。CLは母親からの「情緒的ネグレクトのトラウマ」を抱えていた。

 

CLは幼少期の「トラウマの再演」によって、必要以上に自分を犠牲にして相手に尽くしてしまう事を繰り返していた。その様なトラウマの再演の人間関係では、相手から何か返ってくる事はなく、逆に傷つけられてしまっていた。

 

対人関係のパターンである「自己犠牲」は、父から暴力を振るわれている母親を助けたいというトラウマに影響されていると考えられた。

 

●経過

FAP療法を用い、母親との関係における「情緒的ネグレクトのトラウマ」「父親の暴力のトラウマ」についてトラウマ治療を行っていった。

 

その後の経過では、対人関係の中でそれまで感じられなかった「人への不快感や違和感」を感じられる様になっていった。それまで人間関係において無防備な傾向があり、時にその人間関係の中で傷つく事を繰り返してしまっていた。

 

しかし過去のトラウマの問題が解決して行くにつれて、人間関係の中での不快感と違和感を感じられ、人との適度な距離感を取れる様になっていった。CLが不快を感じる相手は、信頼関係を結べる相手ではない事が面接経過の中で分かってきた。そしてそれらの不快な人間関係を整理して行く事が出来た。

 

一方、CLが心地よいと感じられる人間関係を選択する事をされていた。

それまで抱えていた「自尊心の低さ」は、CLを傷つけた人達との関係性の中で作られていた事が分かって来たのでした。相手から粗末に扱われ続ける事で、大切な自尊心を守り育てて行く事が難しかったのでした。

 

楽な人間関係が構築されるにつれて「自分は大切な存在である」という「自尊心」が育って来られ自信を持てる様なったのでした。それまでの苦しい人間関係のストレスから解放されて行くと、余裕が出てきて仕事のパフォーマンスも上がりステップアップして行った。

 

「母親を父親から守らなければならない」という幼少期のトラウマから解放され、ご自分の自由のため力を注ぐ事が出来、楽な人達との人間関係を結んで行ける様になったのでした。

 

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怒りへのカウンセリング

●ご相談内容

怒りの問題について。家族の中で暴言を吐いてしまう。職場の人間関係や対人関係では、「NO」と言えずついつい嫌な事を引き受けてしまって、その事でストレスが溜めてしまっていた。そのストレスを家で暴言としてまき散らしてしまっていた。結果、家族の中で孤独を感じてしまっていた。また頭痛や腰痛を抱え、常に鎮痛剤を服用している状態。

 

●問題の成り立ち

家族背景として、母方祖父にアルコール依存症の問題を抱えていた。また親族にもアルコール関連の問題を抱えている親族がいた。これらの事から遺伝的影響として、依存症の家系であることが考えられた。

 

CLの母親はCLが幼少期に、病気を抱えておりCLの世話を十分に出来なかった経緯があった。その為CLは小さい頃から、自分で何でも対処する事が癖になっていた。母親に甘えるという事がない幼少期を送っていた。その影響によって幼少期では、母親との関係の中で安心感を感じられない状況があった。その為、根底に「見捨てられる恐怖」を抱え、不安緊張感が高くなっている状況が考えられた。

 

職場の人間関係では不安、緊張感が高い影響から自分の感覚を感じられず、ついつい「いい人」をやってしまい、結果ストレスを溜めてしまう悪循環があった。そして家系的(依存症家系)な影響、また母親との関係における「見捨てられる恐怖」を抱えている事によって、身体症状(頭痛等)に退行し、その痛みを緩和させる為に鎮痛剤に依存する傾向が考えられた。

 

そして鎮痛剤の影響から、感情面が増幅してしまう事が引き起こされ家族の中で怒りを爆発させてしまうという問題が考えられた。

 

●経過

 FAP療法を用い、母親との関係に付随する「見捨てられる恐怖」についてトラウマ治療を行った。また鎮痛剤の使用によって感情が増幅してしまうことを伝え、使用をひかえて頂く様提案した。

 

その後の経過では、職場では「いい人」としての立ち位置に不快感を感じられるようになった。嫌な仕事を良くCLに振ってくる上司に「NO」と言えるようになったとの事だった。

 

その為ストレスを感じる事が軽減され、職場で余裕が出て職場のムードメーカーとして同僚から慕われる様になった。本来の「人を笑わせるのが好きなCLの姿」が出てきた。FAP療法の介入によって、トラウマにまつわる緊張感が緩和され、自分の本来の感覚(不快感)が感じられ、CLにとって楽な選択を選ぶ事が出来る様になったと考えられる。

 

また家族関係では、それまで怒りに火がついた場合、とめどもなく暴言が続く状態があったが、その際にも家族の話に耳を傾けられる余裕が出てきた。そして休日は体の痛みやだるさで家でじっとしている事が多かったが、自分の好きな趣味などに時間を費やせる様になって来たとの事。

 

それまで暴言を吐いている時は「周りが怒らせる」と信じていたが、「自分の言葉が周りを怒らせていた事もあったかもしれない」と内省されるようになり、家族とのコミュニケーションが改善して来た。それと当時に距離をとっていた家族の態度が変化した。

 

それまでは家族関係では「お互いの力を削ぐ関係性」だったが、お互いに本音を言い合える様な「支え合う関係性」を構築して行ける様になって行った。

 

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不安感のカウンセリング

●ご相談内容 

将来の不安感が拭えない。その不安と焦燥感のために、一生懸命に動こうとするが空回りをしてしまう。そのため日中は疲れてしまい集中力がなくなってしまう。また朝方まで寝付けない状態となり疲れが取れない。その悪循環のため日中は集中して動いたり、今後のために考えたりする事が難しい状態となっていた。

 

●問題の成り立ち

CLは幼少期から勉強ができて優秀な子供だったという。2人姉妹の妹は、CLほど勉強は出来ない子であった。母親は優秀なCLより妹を可愛がっていたという。CLがテストでいい点数を取って来ても、母親は褒めなかった。また幼少期から母親はCLを他の子供と比較して「可愛くない」と貶したり、意地悪な態度をとって来たという。

 

CLは、優秀である事を母親から嫉妬されて、それによってネグレクト状態となっていた。CLは「ネグレクトのトラウマ」を抱えていたと考えられる。また母親との関係では、常に否定される経験を繰り返しており、幼少期から母親との関係で安心感を得られない状況であった。そのトラウマ(恐怖)から、日常生活において不安や恐怖感を抱えてしまっていた事が考えられた。

 

●経過

面接は主に母親との関係「ネグレクトのトラウマ」について、FAP療法を用いトラウマ治療を提案していった。

 

トラウマ治療を進めていくに連れて、不安や焦燥感を抱えてしまっているが故に、ご自分が空回りしていた事が客観的に把握できるようになられた。母親からのトラウマの問題が解消されるに連れて、不安や焦燥感が緩和して行った。それと同時に、何も考えないでゆっくり過ごせる時間が増えて来られた。

また同時に不眠の問題も改善していく経過を確認できた。

 

常に頭の中にあった自分をダメ出しする思考は、当時母親からダメ出しされていた感覚だった事もわかって来られた。母親から優秀であるが故に嫉妬され、何をやってもダメ出しされていたのでした。

 

それによって自分の感覚が麻痺してしまい「本当にやりたいことが何か?」、「今、何を感じているのか?」という事を見失ってしまっていたのでした。回復と共に少しずつ、不安や焦燥感とはまた違った、ご自分の感覚を感じられるようになり、その感覚でもって動けるようになって来られたのでした。

 

また焦燥感の悪循環によって動き回り続けていた結果による、慢性的な疲れから解放されて行った。それと共に、柔軟な形で今後のライフスタイルについて考えていく余裕が出て来たのでした。

 

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パニック障害のカウンセリング

●ご相談内容 

常に自信のなさの感覚がつきまとう。また閉じ込められた空間(乗り物、映画館)等への恐怖感があり、その為日常生活が不自由になり拘束されてしまう。また感情の波があり、何かストレスフルな出来事があった際、激しい恐怖感と絶望感に襲われてしまう。

 

●問題の成り立ち

家族背景として父方の家系において有識者の方が多くおられ、知的に高い側面が遺伝的影響からも考えられた。

 

CLは優秀で学校の成績は非常に良かった。一方CLの妹はさほど優秀はなかったという。その様な状況に対し、母親は姉(CL)・妹に対し差のある態度を取る事が良くあった。

 

母親は「可愛くて賢い」という評判のCLよりも、CLほど優秀でない妹の方を大切にする傾向があったという。その様な態度を母親から取られている事によって、CLは「自分は能力がないダメな子」と信じる様になり「自信のなさ」を抱えてしまう様になったのではないかと考えられた。

 

「容姿が魅力的で賢いCL」は、逆に母親から嫉妬の対象となり、それ故に妹に比べて大切にされなかった。これらの事からCLは「母からの情緒的ネグレクトのトラウマ」を抱えている事が考えられた。

 

その結果、優秀であるにも関わらず「自信がない」感覚を抱えてしまい、そして環境的ストレスにさらされた際、母親から守られていないが故に、根底にある「トラウマの恐怖」が揺さぶられてしまい感情の波が激しくなってしまっていたと考えられた。

 

●経過

面接経過では、セラピストからCLの「本来ある知的能力の高さ」について言及し、それゆえ母親から嫉妬の影響を受けた事により「情緒的ネグレクト」の問題を抱えて来られた経緯をご説明させて頂く。そして「母親からの情緒的ネグレクトのトラウマ」について、FAP療法を用い提案していった。

 

「容姿端麗で能力がある」にも関わらず、ご自分への自己評価が低いCLであった。しかし面接経過と共に、CLはご自分が「必要以上に低く自己評価してしまっている事」、そしてそれは「母親からの嫉妬の脅威を避ける為であった」という気づきを得ていった。

 

そして「本来ある知的な高さ」、「容姿の美しさ」について、現在の人間関係における周りの人達からのフィードバックによって「本来のご自分の姿」を再確認して行く経過を経て行った。ご自分の「知的な高さ」と「美しさ」について、実際のご経験の中から認めていく事ができた。

 

「母親からの情緒的ネグレクトのトラウマ」の問題から解放されるにつれ、少しずつ不安傾向や乗り物への恐怖感は緩和していった。そしてそれまでやりたかった新しい事にチャレンジをする様になられた。

 

それまで不安症状を抱えていた為、仕事にも取り組めなかった状況であったが、仕事に復帰され、そこでの経験からご自分の自己評価も上がって行った。そしてご自分が楽しい事を、人生の中で挑戦しチャレンジして行く展開となった。

 

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PTSDのカウンセリング

あるクライアントは、日常生活の中で様々なPTSDの症状を抱えていました。

その症状は、家事をしている時に包丁を持つ事ができない。包丁を持っていると、怒りと恐怖の感覚に襲われてしまう。そのため包丁を使って料理をする事ができなかったのでした。

 

またカッターや刃物系統が側にあると、切迫感と恐怖と自分を傷つけたくなる感覚に襲われてしまっていた。そのため、なるべく刃物系統は家のそばには置かない様に過ごしていたのでした。

 

この方のPTSDの症状は、怒りと恐怖のフラッシュバックに襲われてしまう「再体験」の症状、またそのフラッシュバックに度々襲われてしまう苦痛を回避する為に、刃物系統を使えないという「回避」の状況もあった。そして普段、問題が起きていない状況であっても常に警戒心を抱え「覚醒亢進」の状態もあった。

 

このクライアントは、家庭内暴力(DV)のトラウマを抱えていたのでした。

家では父親が暴れていた。このクライアントは、父親から刃物を突きつけられたトラウマの経緯が過去にあったのでした。当時は感覚麻痺の解離状態も抱え、周囲がボンヤリしとしか感じられず自分の感覚が感じられない状況も抱えていた

 

この家庭内暴力のトラウマについて、FAP療法を用いご提案をしていった。

これらのトラウマにまつわる様々な症状、フラッシュバックや強い警戒心は、その父親の家庭内暴力から由来するものとしてトラウマ治療を進めた。

 

当初、クライアントは常に「恐怖」と「死の感覚」と「虚しさ」に包まれていた。それは何に影響されているか、検討がつかない状態であった。

 

しかし「父親からの暴力のトラウマ」をFAP療法でトラウマ治療を進めて行くうちに、常に感じていた「恐怖」や「死の感覚」は次第に薄らいでいったのでした。そして「生きる虚しさ」も薄皮を剥がす様に消えて行き、自然に「生きて良い」という感覚を感じられる様になったのでした。

 

家庭内暴力のトラウマによって、断片化してしまっていた「恐怖」や「死の感覚」が記憶と感情が統合されて、過去の一コマとして整理されていった経緯が確認する事ができた。

 

それまで包丁を使うと、フラッシュバックによって料理に集中する事が難しかったが、次第にこのフラッシュバックの強さや頻度も軽減してきた。包丁を使って料理をすることもできる様になって来られたのでした。

 

これらの症状以外に「人への恐怖心」も、このトラウマに関連していたのでした。クライアントは人を前にすると、恐怖で固まってしまって言いたいことが伝られない状態があったのでした。

 

この家庭内暴力のトラウマから解放されるにつれて、次第に状況に応じて相手に合わせ言葉を選び、人との適度な距離感を保ちながら楽しめる様になったのでした。それまでトラウマによる恐怖を抱えていた事で、人とのコミュニケーションにも影響を及ぼしていたのでした。

 

家庭内暴力のトラウマによるフラッシュバックが緩和し、それと共にトラウマにまつわる「死」の感覚から解放されて、ようやく「生きる」という事ができるようになって来られたのでした。

 

トラウマを抱えていた当初は、トラウマを受けた「過去」に時が止まってしまっていた。今を生きているつもりが、トラウマの「過去」に縛り付けられてしまっていたのでした。

 

FAP療法でトラウマ治療をして行くにつれて「今」を感じられる様になり、そして「未来」を期待し、自分の可能性を信じられる様になって来られたのでした。

 

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複雑性PTSDのカウンセリング

●ご相談内容

人に対する恐怖感。また特に男性に対する恐怖感を抱えておられた。

時折、男性を前にすると恐怖感がフラッシュバックしてしまう。その為、常に不安と緊張感を抱えて生活をしていた。日常生活はトラウマの症状を回避するために狭められてしまい、かつ疲れやすくなっていた。

 

またCLの自己評価が低く、一方周りの人を必要以上に過大評価してしまう傾向があった。その為、人間関係の中では、CLを搾取する関係性に入ってしまい「いい人」のポジションから抜けられない状態があった。

 

●問題の成り立ち

父方の家系では祖父がアルコール問題を抱えていた。そして祖父は女性問題も同時に抱えていた為、祖母は常に祖父との葛藤を抱えていたという。また祖母は父の兄弟達を大切にするが、しかし父親はその兄弟の中で一人だけ大切にされない存在であった。時折、祖母から父親は暴力を振るわれていた事もあったという。

 

父方の家系で父親は祖母から暴力を受けており、そしてCLに暴力を振るう事で「トラウマの逆再上演」が起こっていたと考えられる。またCLの母は共感能力に欠けており、CLの状況を理解しサポートする事が難しい人であった。

 

これらの事から、父は上の世代から暴力を受ける事で「トラウマの再上演」を下の世代のCLにし、かつCLは母親から守られない状況の中で「父親の暴力のトラウマ」を受けて来た経緯が確認された。

 

CLの抱える症状、人、特に男性に対する恐怖心とフラッシュバックは、これらの暴力のトラウマに関連する複雑性PTSDの症状として考えられた。人や男性に会うとフラッシュバックしてしまう為、その状態を回避する為に日常生活の範囲までもが狭まれてしまっていた。また常に過剰覚醒(緊張・不安)があり、疲労感を抱えていたと考えられた。

 

●経過

面接の中で、FAP療法を用い「父親からの暴力のトラウマ」についてトラウマ治療を行っていった。当初CLは父親の暴力のトラウマに関連する、フラッシュバックに日中悩まされていた。そしてその恐怖心が心を占めており、その為「自分が何を感じているかわからない」という感覚麻痺の状態であった。

 

FAP療法によって「父親からの暴力のトラウマ」についてトラウマ治療を進めていくうちに、フラッシュバックの頻度や強さが和らいで来たのを確認出来た。それまでフラッシュバックと共に感じていた、絶望感の感覚も薄らいでいったのでした。

 

この絶望感は暴力を受けていた当時、CLが感じていた感覚がフラッシュバックしていた事が分かったのでした。そして次第にCLは喜怒哀楽の感覚がある事を実感できるようになったのでした。

 

それまで対人関係では「周りは凄い人で自分は劣っている」と信じ切っていたが、自分の感覚が感じられると共に、周りの人達のそれまで見えなかった姿も分かって来られる様になったのでした。それまでCLは「周りは正しくて、CLは間違っている」と信じていたのでした。しかしその信念は少しずつ変化し始め、そしてCL自身の持っていた「力」も感じられるようになったのでした。等身大の自己評価が少しずつ育ち始めたのでした。

 

自分の感覚を取り戻すにつれ「自分(私)」という存在が育ち始め、それと同時に関わる人間関係が変わって来たのでした。それまでの人間関係は「傍にいてくれるなら一緒にいる」という感覚で一緒にいたのでした。しかしその人間関係を振り返ってみると、対等ではなくどちらかというと不快感がある事が分かって来たのでした。

 

相手の中にある一見すると優しさの中に、相手の攻撃やズルさを実感し、その苦しい人間関係を整理する事が出来る様になったのでした。それまでの低い自尊心を抱えていたCLであったが、逆に苦しい人間関係の中にい続けた事で、自尊心が逆に育たなかった悪循環があった事に気がついたのでした。

 

少しずつ「父親からの虐待のトラウマ」について、FAP療法で治療を進めて行くにつれてCLは「私って良いもの」って自然に思えるようになって来たのでした。

 

ご来室当初抱えていたフラッシュバックは改善し、穏やかな時間と日常を過ごせる様になった。それと同時に集中力が上がってこられ、仕事のパフォーマンスが上がって少しずつ自分への自己評価が上がって来たのでした。それまでトラウマによって感覚が感じられなかったCLであったが、「父親からの暴力のトラウマ」から解放され「私は私のままでいい」という楽で自由なスタンスでいられる様になったのでした。

 

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