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アダルトチルドレン

アダルトチルドレンとは

●アダルトチルドレンとは

アダルトチルドレン(AC)とは、幼少期の養育環境において虐待やネグレクト等の不適切な育児による影響で、成人してからもそれらのトラウマの問題を抱えてしまう事によって、否定的自己観を抱えたり、対人関係における問題を抱えてしまう人を指しています。

 

幼少期における虐待などのトラウマによる影響で、大人になっても「生きづらさ」を抱えている状況を指します。

 

●アダルトチルドレンのタイプ  

1・ヒーロー(英雄)

家族の内で高く評価されている子。家族が更なる活躍を期待し、それに過剰に応え続けようと頑張るっている子。家族内でヒーローの存在がいる事で、冷めた両親の関係が一時的に良くなったりする為、ヒーローは常に頑張り続けてしまう。家族の目を意識しながらヒーロー(英雄)を演じ続ける事で、本来あるご自分の大切な感覚を見失ってしまう場合もあります。

 

ご来室される方々は優秀な方々が多く、その能力の高さをご自分のために活かせない問題を抱えておられる方もいらっしゃいます。

 

2・スケープゴート(生贄)

家族の関心を引くために問題行動を起こす子。家の負の部分を背負い込まされてしまう。このスケープゴートの立場の子が問題を起こし、周りの家族メンバーが「この子さえいなければいいのに」と幻想を抱く事で、家族の崩壊を防ぐ役割を担っています。問題を抱え非行に走ったり、家族の中での問題児的存在の子がこのタイプで、実は家族の崩壊を防ぐ役割を担わされている。

 

3・ロスト・ワン(いない子)

家族の中で目立たず静かにふるまい、普段はほとんど忘れられている存在。家族問題から距離を取って、心を守るための行動である。家族内では問題にあふれいている中、このロスト・ワンの子は家族とは離れた距離感で存在している。

 

例えば家族で兄弟が問題を抱え、その対処の為に両親が必死に問題解決に取り組んでいるさなか、ロスト・ワンの子は一人静かに淡々と家族と距離を取りながら生活している。一見すると問題がない様にも見えるが、両親から関心を向けられないという情緒的ネグレクトの問題を抱えている場合も見られます。

 

4・マスコット、クラン(道化師)

道化師のような行動で家族間の緊張を和ませる存在。家族の目を問題からそらす役割を果たす。このマスコットがいる事で、家族問題を抱えた家庭内の緊張感は和らいでいく。

 

5・イネイブラー(支え手)

家族の他のメンバーに奉仕することで、自分の問題と向き合うことを避ける。家族の中で親のような役割をすることもある。第一子がこうした役目になることが多い。夫婦間葛藤がある場合に「母親の支え手」として存在し、母子カプセル状態が生み出されることがある。それによる子供側の様々な問題(摂食障害、その他)が発生する場合があります。

 

●アダルトチルドレンのチェックリスト

医師の竹村 道夫 氏はアダルトチルドレンに特徴的な徴候として以下を挙げています。

 

•自分の判断に自信がもてない。

•常に他人の賛同と称賛を必要とする。

•自分は他人と違っていると思い込みやすい。

•傷つきやすく、ひきこもりがち。

•孤独感。自己疎外感。

•感情の波が激しい。

•物事を最後までやり遂げることが困難。

•習慣的に嘘をついてしまう。

•罪悪感を持ちやすく、自罰的、自虐的。

•過剰に自責的な一方で無責任。

•自己感情の認識、表現、統制が下手。

•自分にはどうにもできないことに過剰反応する。

•世話やきに熱中しやすい。

•必要以上に自己犠牲的。

•物事にのめり込みやすく、方向転換が困難。衝動的、行動的。

•他人に依存的。または逆にきわめて支配的。

•リラックスして楽しむことができない。

 

●アダルトチルドレンの回復

当相談室にご来室されるクライアントの皆様は、アダルトチルドレン的な要素を抱えて生きてこられた方々が多くおられます。

 

アダルトチルドレンからの回復は「生き方が自由になる」事だと実感致します。安全な人間関係の構築、ご自分を大切に思う気持ちを育てる等、「生きる」うえでの様々な側面において回復されます。

 

”私が主人公”の人生を生きられる様になられます。

抱えていらっしゃる「症状」の改善のみならず「生き方」が自由にしなやかになって来られます。

 

以下にいくつかのポイントをまとめてみました。

 

1・自己評価が高くなる

幼少期のトラウマを抱え、その影響受けて来たアダルトチルドレンの方々は、ご自分を大事にする事が難しい傾向があります。その為「自己評価」は低くなってしまう場合があります。本来は優秀な能力をお持ちでいらっしゃる方も、必要以上に自己卑下されたりします。

 

カウンセリングの展開と共に、”私”の本来のお持ちでいらっしゃる「力」を再認識されていきます。「自分はダメだ」と信じ切ってしまっている部分は、幼少期からの長期的な虐待や言葉による暴力等によって、傷つけられた事に由来するという事が浮き彫りになってきます。

 

本来の高い能力が、自己評価の低さによって様々な場面で拘束されていた事が分かって来られます。それと同時に、等身大の”私”への自己評価を持つ事ができ、次第にご自分に「自信」を持ってこられます。

 

実際のご経験を通し「私って良いもの」と思われる様になられます。

 

2・適切な人間関係を構築できる

過去のトラウマの問題を抱えていますと、人間関係の中で過去のトラウマの再演してしまうという事があります。その事によって自分を傷つける人間関係から離れられない、共依存関係から抜けられないという問題を抱えてしまう事が起こってきます。ご自身が更に傷ついてしまい、様々な問題を抱え抑うつや不安感などの症状が出てしまうという事もあります。 

 

カウンセリングでは「人間関係の悪循環がどのトラウマに影響を受けているか?」について、初回面接で丁寧にお話を伺いさせて頂きます。その上で苦しい人間関係の悪循環の要因となっているトラウマについて、FAP療法を用いご提案させて頂きます。

 

FAP療法を用いトラウマ治療を進めさせて頂きますと、短期間に安全な形でトラウマの問題から解放されて行かれます。過去のトラウマの問題が解消されるにつれ、楽な人間関係を選びとっていけるようになられます。そしてトラウマの再演のような、ご自分を傷つける関係を自然に回避することができます。

 

ご自分を守りながら安全な人間関係を構築していく事が出来る様になるのです。

 

3・ご自分の人生に生きがいを感じられる

トラウマを抱えておられるアダルトチルドレンの方々は、トラウマによって自分の感覚を感じられない事があります。それは幼少期の家庭内の虐待が続く中、ご自分の感覚を麻痺させる事で生き延びてこられた事によるものです。

 

その結果、ご自分の感覚を使って自由に生きる羅針盤を失ってしまった状態になってしまうのです。そして「自分のために生きる」という事が難しくなってしまうのです。「ご自分が何を求めて、どうしたら楽になるか?」って事が感じられなくなってしまっています。

 

ご自分の感覚が分からなってしまっているので「頭で考えて行動」したり「他者の意見」に従って生きる事になってしまうのです。

 

幼少期のトラウマによる感覚麻痺状態から解放されると「私が求めているもの」を大切に生きられるようになります。その為人生に「生きがい」と「喜び」を感じられ、生き生きと輝いて来られます。

 

回復と共に「ご自分のやりたかった事に挑戦される方」もおられます。

「”私”が楽しい人生」を”私”が主人公で生きられるようになられます。

症例1

●ご相談内容 <対人関係の不信感と孤独感>

対人関係において、人から利用され傷つけられてしまう人間関係のパターンを繰り返してしまう。そのため人への不信感を抱えていた。「人と親しくなりたい」と思っても、その関係性の中で相手から傷ついてしまっていた。

 

また困っている人がいると、必要以上に自分を犠牲にしてまでも相手に尽くしてしまう。その結果、誠意のない人から軽んじられてしまい孤独感と対人不信感を抱えていた。

 

●問題の成り立ち

家族的背景として、幼少期に原家族において父親が母親に暴力を振るうのを目の当たりにして育っていた。幼少期の頃から「暴力を振るわれる母親を助けたい」と思って生きていた。

 

また母親は父親の問題、仕事や人間関係の愚痴等を小さい頃からCLに聞かせていた。CLは幼少期から「母親のカウンセラー役」として「母親を支え手(イネイブラー)」として生きていた。しかしCLは母親から守ってもらえる事はなく、CLは困った事は小さい頃から自分一人で抱えて対処していた。それが当然の事だと思っていた。CLは母親からの「情緒的ネグレクトのトラウマ」を抱えていた。

 

CLは幼少期の「トラウマの再演」によって、必要以上に自分を犠牲にして相手に尽くしてしまう事を繰り返していた。その様なトラウマの再演の人間関係では、相手から何か返ってくる事はなく、逆に傷つけられてしまっていた。

 

対人関係のパターンである「自己犠牲」は、父から暴力を振るわれている母親を助けたいというトラウマに影響されていると考えられた。

 

●経過

FAP療法を用い、母親との関係における「情緒的ネグレクトのトラウマ」「父親の暴力のトラウマ」についてトラウマ治療を行っていった。

 

その後の経過では、対人関係の中でそれまで感じられなかった「人への不快感や違和感」を感じられる様になっていった。それまで人間関係において無防備な傾向があり、時にその人間関係の中で傷つく事を繰り返してしまっていた。

 

しかし過去のトラウマの問題が解決して行くにつれて、人間関係の中での不快感と違和感を感じられ、人との適度な距離感を取れる様になっていった。

CLが不快を感じる相手は、信頼関係を結べる相手ではない事が面接経過の中で分かってきた。そしてそれらの不快な人間関係を整理して行く事が出来た。

 

一方、CLが心地よいと感じられる人間関係を選択する事をされていた。

それまで抱えていた「自尊心の低さ」は、CLを傷つけた人達との関係性の中で作られていた事が分かって来たのでした。相手から粗末に扱われ続ける事で、大切な自尊心を守り育てて行く事が難しかったのでした。

 

楽な人間関係が構築されるにつれて「自分は大切な存在である」という「自尊心」が育って来られ自信を持てる様なったのでした。それまでの苦しい人間関係のストレスから解放されて行くと、余裕が出てきて仕事のパフォーマンスも上がりステップアップして行った。

 

「母親を父親から守らなければならない」という幼少期のトラウマから解放され、ご自分の自由のため力を注ぐ事が出来、楽な人達との人間関係を結んで行ける様になったのでした。

 

症例2

●ご相談内容 <対人恐怖>

対人緊張感を抱え、その結果人との関係を避けてしまっていた。その為、人が多く集まる会合等では不安や緊張感を抱えてしまい、リラックスして楽しめず一人疎外感を感じてしまっていた。

 

●問題の成り立ち

家族的背景としてCLの姉は幼少期から病気を抱え、母親は姉の看病の為にかかりっきりだったという。またCLは幼少期の記憶が曖昧な部分があるとの事だった。

 

そのような家庭環境の中で、CLは母親から目をかけられていない状況下で育っていた。家族内では目立たず静かに振る舞う、ロストワン(いない子)として存在していた。

 

CLは母親との関係性において安心感を得られず、また幼少期の記憶が曖昧な点もある事からトラウマの問題を抱えている可能性が考えられた。母親との「基本的信頼感」を構築する事が難しい状況の中、人間関係において不安感を抱えてしまっていた事が考えられた。

 

●経過

FAP療法を用い、母親から安心した関係を構築出来なかったトラウマ(見捨てられる恐怖)をテーマにトラウマ治療を進めて行った。

 

面接経過として、少しずつ人を前にした際の不安緊張感が緩和して来た。それまで人と一緒にいる場合、緊張感で相手との会話はほぼ頭に入ってこない状態であった。その場にいるだけで精一杯な状況であった。

 

しかしトラウマ治療と共に、人と一緒にいて楽しめる感覚を感じられて来るようになった。そして不快な事があった場合、その不快感を感じられる様にもなって来られた。トラウマによる感覚麻痺状態から解放され、ご自分の感覚を感じられるようになる変化を確認できた。

 

またそれまで母親がいないと不安を感じ、自立する不安も同時に抱えていた。

当初は、年齢よりお若い服装や外見をされていた。しかし面接経過と共に服装やスタイルが大人の女性として成熟されて来られた。

 

そしてグループ等の集団場面においても、そこにいる人達との会話を楽しむ事が出来、異性とお付き合いに発展する経過となった。

症例3

●ご相談内容 <パニック障害、自信のなさ>

常に自信のなさの感覚がつきまとう。また閉じ込められた空間(乗り物、映画館)等への恐怖感があり、その為日常生活が不自由になり拘束されてしまう。また感情の波があり、何かストレスフルな出来事があった際、激しい恐怖感と絶望感に襲われてしまう。

 

●問題の成り立ち

家族背景として父方の家系において有識者の方が多くおられ、知的に高い側面が遺伝的影響からも考えられた。

 

CLは優秀で学校の成績は非常に良かった。一方CLの妹はさほど優秀はなかったという。その様な状況に対し、母親は姉(CL)・妹に対し差のある態度を取る事が良くあった。

 

母親は「可愛くて賢い」という評判のCLよりも、CLほど優秀でない妹の方を大切にする傾向があったという。その様な態度を母親から取られている事によって、CLは「自分は能力がないダメな子」と信じる様になり「自信のなさ」を抱えてしまう様になったのではないかと考えられた。

 

「容姿が魅力的で賢いCL」は、逆に母親から嫉妬の対象となり、それ故に妹に比べて大切にされなかった。これらの事からCLは「母からの情緒的ネグレクトのトラウマ」を抱えている事が考えられた。

 

その結果、優秀であるにも関わらず「自信がない」感覚を抱えてしまい、そして環境的ストレスにさらされた際、母親から守られていないが故に、根底にある「トラウマの恐怖」が揺さぶられてしまい感情の波が激しくなってしまっていたと考えられた。

 

●経過

面接経過では、セラピストからCLの「本来ある知的能力の高さ」について言及し、それゆえ母親から嫉妬の影響を受けた事により「情緒的ネグレクト」の問題を抱えて来られた経緯をご説明させて頂く。そして「母親からの情緒的ネグレクトのトラウマ」について、FAP療法を用い提案していった。

 

「容姿端麗で能力がある」にも関わらず、ご自分への自己評価が低いCLであった。しかし面接経過と共に、CLはご自分が「必要以上に低く自己評価してしまっている事」、そしてそれは「母親からの嫉妬の脅威を避ける為であった」という気づきを得ていった。

 

そして「本来ある知的な高さ」、「容姿の美しさ」について、現在の人間関係における周りの人達からのフィードバックによって「本来のご自分の姿」を再確認して行く経過を経て行った。ご自分の「知的な高さ」と「美しさ」について、実際のご経験の中から認めていく事ができた。

 

「母親からの情緒的ネグレクトのトラウマ」の問題から解放されるにつれ、少しずつ不安傾向や乗り物への恐怖感は緩和していった。そしてそれまでやりたかった新しい事にチャレンジをする様になられた。

 

それまで不安症状を抱えていた為、仕事にも取り組めなかった状況であったが、仕事に復帰され、そこでの経験からご自分の自己評価も上がって行った。そしてご自分が楽しい事を、人生の中で挑戦しチャレンジして行く展開となった。

 

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