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複合性PTSD

●複雑性PTSDについて

複雑性PTSDはアメリカ・ボストンの精神科医ジュディス・ハーマンによって提唱された概念です。暴行、性的虐待、家庭内暴力、拷問及び戦争のような長期の対人関係の外傷(トラウマ)に起因する状態を指しています。複雑性 PTSDは感情面、対人関係の機能の多くの領域における慢性的な側面で問題を抱える事が特徴です。

 

その症状として感情調整障害、解離症状(自分の感覚が麻痺してしまった状態)、身体愁訴、無力感、恥の感覚、絶望感、希望のなさ、永久に傷を受けたという感覚、自己破壊的および衝動的行動、これまで持ち続けてきた信念の喪失、敵意、社会的引きこもり、常に脅迫され続けているという感じ、他者との関係の障害、その人の以前の人格状態からの変化等が含まれます。

 

複合性PTSDは世界保健機構(WHO)が発行する、疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)の第11版に初めて診断基準として記載されました。

複雑性心的外傷後ストレス障害の診断基準は以下になります。

 

● 複雑性心的外傷後ストレス障害診断基準  (ICD11)

(6B41 Complex post traumatic stress disorder)

 

複雑性 PTSDは最も一般的に、逃れることが困難もしくは不可能な状況で、長期間・反復的に、著しい脅威や恐怖をもたらす出来事に曝露された後に出現します。(例:拷問、奴隷、集団虐殺、長期間の家庭内暴力、反復的な小児期の性的虐待・身体的虐待)

 

診断はPTSDの診断(再体験(フラッシュバック)、過覚醒、回避麻痺症状)

に加え、以下の様な深刻かつ持続する症状によって特徴付けられる。

 

1)感情コントロールの困難さ

2)トラウマ的出来事に関する恥辱・罪悪・失敗の感情を伴った、自己卑下・

     挫 折・無価値感

3)他者と持続的な関係を持つことや親近感を感じることの困難さ

 

これらの症状は、個人・家庭・社会・教育・職業・その他の重要な領域で深刻な機能不全をもたらしている。

 

●複雑性PTSDの具体例

複雑性PTSDの状態は、特に幼少期からの家庭内での虐待(身体的・性的)、ネグレクト(情緒的ネグレクトも含む)の問題が反復的に続く事によって引き起こされます。以下の様な状況が家庭内で起こっていた場合、大人になっても幼少期の影響が様々な場面で「生きづらさ」として出てくる事は良くみられます。

 

• 幼少期に親、あるいは祖父母から虐待を受けていた

• 幼少児から両親(または父または母)から過剰に厳しく育てられた

• 両親が暴力を振るう喧嘩をしてその状況を側で見ていた

• いつも親の愚痴を聞いてカウンセラー役をしていた

• 両親が不仲でその間の仲裁に入っていた

• 兄弟・姉妹間で扱いに差をつけられていた

• 両親からの関心が全くなかった

• 両親の離婚、新しい義理親や義理の兄弟との問題があった

• 家族や他人から性的虐待を受けた

 

●複雑性PTSDの治療について

複雑性PTSD研究では、幼少期の家族からの虐待のトラウマを抱えている場合、複雑性PTSDを発症しやすく、その症状の重症度はPTSDの症状と比較して重篤になる傾向がある言われています(Marylene Cloitre 他 2019)。

そして複雑性PTSDの治療は、その症状(希死念慮、自傷行為等)が重症である事から、その治療は難易度が高く治療期間が長くなってしまう傾向があるとしています(James A.Chu MD 2011)。

 

当相談室では複雑性PTSDの問題に対し、安全かつ短期的に効果を示すFAP療法をご提案致しております。

お客様が本来お持ちでいらっしゃる、これまでの状況を超えて来られた「力」を大切にさせて頂きながら、スムーズに幼少期の虐待の問題に起因する複雑性PTSDの治療をご提案させて頂きます。

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